2023年6月5日(月)今日も晴れ渡ったが、かなり暑い日となった。
炎症について2回続けてアトピー性皮膚炎の場合には体の中で何が起きているのかを見てみた。
肌を荒れた状態にして傷ができやすくなるのを防ぐことが大切だということが分かると思う。
それにカテゴリー・アレルギーのところでも明らかになったが、腸内で未経験の物質が肌から侵入する場合に免疫が異常に働き、アレルギーになることも幼少期に気を付けることが大切だ。
いろいろなことが言われている。
一応みておこう。
☞IgE
アトピー皮膚炎患者は、喘息やアレルギー性鼻炎、食物アレルギーなど、IgEが関係する疾患を持っている場合があると言われる。兄弟がいれば、兄がアトピーなら弟は喘息、という場合も多いそうだ。
しかし、IgEが原因で炎症が発生すると証明できる例は多くはないというのが実情だ。
IgE抗体については、カテゴリー・アレルギーのところで記述している。
☞フィラグリンの不足と皮膚の乾燥
皮膚のバリアが弱くなり、いろんな物質が皮膚の中に入りやすくなり炎症が起きやすくなる。これは間違いない。
皮膚のバリアはフィラグリンやケラチンというたんぱく質が集まって結合して作られる。フィラグリンが不足すると角質細胞がはがれやすくなり皮膚がもろく乾燥するようだ。
皮膚の乾燥が皮膚の角層にあるフィラグリンというたんぱく質に影響して、フィラグリンの遺伝子異常をもたらす。すると肌のバリア機能が低下する。
フィラグリンの遺伝子変異(異常)が肌のバリア機能の異常にむすびつく。
いずれにしても肌の乾燥と角層のバリア機能低下は関係する。
☞保湿
保湿が大切なのだ。保湿で外敵がはいりにくくなる。
界面活性剤入りの洗剤で肌が荒れないようにしないと。なにせ水と油をなじませる物質ですからね。
肌の保湿を保つには角質の水分を保持すること。角質を壊さない。
肌の保湿構造は次のようになっている。
肌の一番外側を覆って「皮脂膜」
角質細胞内にあり水分を保持する「天然保湿因子(NMF)」
角質層の細胞と細胞のすき間を埋めている「角質細胞間脂質(セラミド)」
この3つが水分の漏れ、蒸発を防いでいる。
この構造を壊すような化学物質を使ったり、垢を落とすといって肌をごしごし
こする、なんてことはしない。泡で汚れを落とす習慣を身につける。
保湿をして肌を守ることは大切なこと。そして、
以下の事項については非常に重要なことで、私がこれこそが原因だと思っていることです。
☞抗生物質
幼少の頃に抗生物質を多用すると、腸内細菌や皮膚の常在菌をすべて丸ごと殺してしまうので、非常に早く治り、有難いけども、必要な細菌が減り免疫も育たない。その後の成長過程でも超衛生的な環境と抗生物質の多用は、細菌の種類のかたより(アンバランス)が目立ち腸内環境が悪化し肌や体の不調を招く。さらに外敵と戦わないから訓練と成長ができない免疫は攻撃と抑制をバランスよく行う働きができなくなり、攻撃しだすと抑制が効かず、自分の体さえ攻撃するようになる。
☞環境物質と食事
アトピー性皮膚炎は遺伝や化学物質であふれる環境が影響していると言われる。遺伝というと、どうしようもないとあきらめの気持ちを持つかもしれない。
しかし、遺伝という言葉は誤解を招くから使わない方がいいと私は思う。
遺伝というよりむしろ、これまでの長い長い祖先からの遺伝情報にない劇的な食事内容の変化を私ぐらいの世代から始めたばかりで、その子供そしてその子供と同じ食事をして、同じ化学物質の環境で暮らしているからみんな同じ症状が出ていると言った方が理にかなっている。
だって、明治時代や江戸時代にこんなにアレルギーで苦しむ人たちが大勢いたのか?
今のような生活を続けると何世代にもわたって同じような症状の人たちがどんどん増えるのは至極当たり前に思えてくる。
免疫の働きがこのような新しい生活内容について行けてないのだ。と私は思っている。ずっとずっと昔の祖先からの遺伝情報にない環境と食事が体の働きをおかしくしていると思っている。そしてほぼ確信している。
このことは、カテゴリー・アレルギーで記述している。
☞痒い痒いと思っていたらいつの間にか治っているけど、気が付いたらまた痒い。ポリポリ皮膚をかきむしる。こんなことを繰り返し繰り返し次第に気が狂うほどの痒みに襲われるようになる。慢性炎症に至っている。