8 単なるごみ捨て場ではない貝塚!
今年(2019年)7月に縄文時代はどんな時代?を掲載してから、まだ1か月ですが、これから先もずっとこのシリーズは続きそうです。というのも調べていくにつれ縄文時代にどっぷりと浸ってしまいそうだからです。
今回は貝塚について、この1か月にびっくりしたことをまとめてみようと思います。
私、今までなんと、「貝塚は縄文人が食料にした貝の貝殻を捨てた場所」としか理解していませんでした。おはずかしい。しかし、驚いたことに単なるゴミ捨て場ではないことを知りました。
〇貝塚にあるもの
確かに貝殻はたくさんありますが、そのほかに、食べた動物や魚の骨、壊れたあるいは製造過程の縄文土器や石器、ヒスイ、骨角器などがその時代が続く間延々と山のように積み重なった状態で残されているのです。
それだけではありません。そこには、人骨や飼っていた犬の骨なども見つかっていますが、無造作に埋められていない。ただのゴミ捨て場ではない。というのが定説になっているようです。
〇縄文人の大切な場所ー縄文時代は物を大切にしていた。
むしろ縄文人にとっては大切な場所だったのではないか?ゴミは単なる使い捨てのガラクタではなく、使えなくなったけど、自分たちの生活を支えてくれた大切なものだったとして感謝の気持ちを持って埋められたのではないか?そして、これからも自分たちの生活を支えてくれる食料や道具をもたらしてくれるようにお祈りをしていたのではないか?お祭祀の時の大切な場所になっていたのではないか?という説もあるようです。私もその説は同感いたします。
もちろん、貝塚の意味については多くの説がこれまでに提唱されてきたようです。
〇なぜ今まで残っていたのか?
アルカリ性である貝殻のカルシウム分が酸性の土壌を中和して、通常の遺跡では分解され残らない貝や骨などの動物遺存体を良好な状態で保存してくれたようです。だから貝塚を調べることにより、当時の食生活も解明することができます。研究に重要な人骨他多くのものが残っているのです。
〇我々が考えるべきこと
今の私たちは、物社会に生きてきて、物を大切にしない、すぐに使い捨てにする文化の中で暮らしてきましたが、これでいいのでしょうか?
これまで地球上になかった化学物質の製品を大量生産して、大量に廃棄(埋め立て)するーこれまでの地球上の自然のサイクルが大規模に破壊されつつあります。物を大切にし、リサイクルする社会を創っていくことを最重要課題としなければ!と縄文時代から教えられるように思います。
参考