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楽しい会話をしながらのドライブ。気が付くと車はかなり町はずれな感じの所を走っています。
Takaさんは家などが辺りに見えない道路脇に車を止めました。
「辺りに何も見えないけど・・・」「練習場はこの先の奥の方にあるんだあ」
練習場近くだと車は止められないので少し離れた路肩に止めて歩くんだそうです。
「さすが慣れているわあ 」
「車の中にいつでも油性のペンを持ち歩いているの」
いつ選手に会ってもサインを頂けるように、車の中にはペンと用紙が常備されています。
「これもさすがですねえ 頼りになる~
」
私なんてTakaさんに会いにオールドトラッフォードに来ただけだから、油性のペンとか、用紙も何も持っていません。
「お借りすることにしました 」
車を路肩に止めて降りながら、何気なく空を見て驚き
「ねえ 見て
見て
」
「青空なのに虹が出ている 」
私はリヴァプールでもエジンバラ、バレンシアやアムステルダムでも、旅ではよく虹を見ます。
虹を見るたびにとても嬉しくて、その旅をとても幸せに感じることが出来ます。
「青空に虹って綺麗ねえ 」
「何だかシルバに会えるような気がしてきたよ 」
このタイミングの虹は、今までの旅で見た虹よりメッセージを感じました
「相変わらずなんでも良い方に考えちゃう私 」
車を降りた場所から少し先を左に折れると、正面に空色の屋根の建物が見えてきました。
「あれがシティの練習場なのね。」門から先は中に入れないので、手前の道路脇で選手の車を待つそうです。
「ファンの方が待っているみたいね 」
Takaさんはその方々に選手はまだ残っているのか聞いてくださいました。
そのお話では、明日がアーセナル戦なので、ロンドンに行かない選手が車で自宅に帰るとのこと。
「出場予定の選手はバスでロンドンに向かうんだあ 」
到着して本当に間もなくでした。怪我している選手だけ帰宅すると聞いたところです。
一台の車がクラブハウスの門から出て来ました。
「どうしたの 」ファンの方々が一斉に車に走り寄ります。
「レスコットなの 」
Takaさんは振り返って私に尋ねます。
『レスコットって私はファンじゃないんだけど、Anneさんはサイン欲しい』
「欲しい 欲しい
」「ファンじゃなくても欲しい
イングランドまで来たんだもの。」
「どの選手のも欲しい 」
あまり急だったので、他の方がサインを頂いている間にサインをして頂く紙を探します。
ペンはお借りしました。
「サインして頂けそうな紙は地図の裏しか見つからないよう 」
マンチェスターの市街地図が数枚あります。A3の大きさのマンチェスターの地図。
今回の旅行が決まってから、ネットで見つけた地図を日本から印刷して持って来ていました。
「リヴァプールやマンチェスターってガイドブックでは数ページしか掲載がないんだよね」
私にとっては情報が少なすぎるので、自分でネットの情報を印刷しているんです。
「みんな裏側は白紙だ 。」「クリアファイルに入っているから用意しなきゃ」
「両面印刷してこなくて本当に良かった 」
クリアファイルを下敷きにしてペンを差し出してサインを頂けちゃいました。
レスコットが先頭で丁寧にサインをしてくれているので後続車が詰まってしまっているみたい。
その後続車に走り寄りながらTakaさんが私を呼んでいます。
「わあ シルバ
」
先にTakaさんはシルバの所に行って何か話しています。
シルバは運転席の窓を開けてくれていました。
「えっ ツーショット
」
車の中で何気なく話したバレンシアでシルバに会えなかった話。
「ナント Takaさんはもうすでにシルバに伝えてくれていたの
」
そしてツーショットのお願いまでしてくれちゃっていたんです
「嬉し過ぎて焦る 焦る
」
シルバは終始笑顔。
「ツーショットもサインもなんて 」
「つまり今回も怪我」「アーセナル戦には行けないってことなんだよね。」
「でも、それが今回は私には幸いしちゃった 」
その後、バリーやマイカリチャーズやマイコンが次々やってきます。
「わあ ジョーハート
」
「私、ジョーハートも大好き 」ゴールキーパーのジョーハートも怪我だったようです。
ただ、シルバもジョーハートも大したことのない怪我でホッとしました。
「突然のたくさんのサイン」
「誰のか分からなくなっちゃった 」慌てて鉛筆でサインの脇に名前を書きます。
「思いがけないシティの選手との出会いに大興奮です 」
続く