~終着の地エルヴォーグ・リゥドゥラ居城~
地獄の第1階層、終着の地エルヴォーグ。
かつては、地獄の第3皇子リゥドゥラによる厳格な規範により治められ、発展の途上にあった地。
だが、今は。
「殿下、われわれはいつまで耐えれば良いのでしょうか?」
エルヴォーグの王座につく麗冥帝に、廷臣の一人が問いを発する。
かつての無敵大帝ザンギャバスによる過度の徴発、戦費の負担。そして敗戦の後は、天恵暗鬼・マルヴァス卿による圧政により、エルヴォーグの土地は荒廃の度を強くしていく……。
それを見過ごす事は、彼らにとっては許せぬ事なのだろう。
「今は時を待つしかあるまい。マルヴァス卿といえど、あの戦力で地上を陥とせるとは思えん。ならば……」
リゥドゥラの言葉に、地獄の廷臣は頭を垂れる。
それは、何度も繰り返された問いかけ。
それは、何度も繰り返された返答。
「マルヴァス卿が敗れれば、地上の冒険者達はエルヴォーグに攻め寄せるだろう。その軍勢を地の利をもって返り討ちにすれば……」
それは、彼らがエルヴォーグを再び自分達の手に取り戻す、唯一の希望であった。
11:40頃発生時限トップ
シャオ@篝火&水面背後:なんとなく気になるな…、このトップ…。
マイト:ええ…。時限トップですか…。
フィミア:これって、どういう意味なのかな?
シャオ:わからない。ただいえることは地獄内での後継者争いに同盟がいやでも巻き込まれているってことだろう。
エルヴォーグへいくことが、さらにその拍車を掛ける可能性がある。
マイト:しかし、私は第3作戦に所属している身。いったいどうすれば…。
フィミア:僕は後方支援だけど、この戦い一体何か因縁があるの?
マイト:同盟が東方ドリアッドを救って以来ですからね…。
フィミア:そうなんだ…。
マイト:それ以来、地獄へ攻め込んだり、攻め込まれたりしたんです。
フィミア:攻め込まれた…、同盟に?
マイト:ええ、一度「ザンギャバス包囲網」で負けてね。
負け癖はつけないほうが良いですから…。
あれから、一年ですか…。再び地獄へ攻め込むとは思いもしませんでした。
そして、次は私の番、あの人がなした事を超えられるのでしょうか?
フィミア:へぇ~。そうなんだぁ…。
シャオ:それはわからない。ただ、二人がレルヴァへ行った時、向こうはかなり悔しかったみたいだね…。なにも参加できず、何も知らず、ただ、結果を後で知るだけだったからな…。
(ちなみに、背後氏はこの結果を3/19には知っているはずなのだが…。悪夢とセットに…。)
~死者の祭壇~
「偵察の骨鳥が戻ってまいりました。敵軍には大きな動きは見えぬとの事。あの奉仕種族の奪取は、やはり戦の準備では無く一般人の保護の見地から……」
白皙の麗しき青年の報告は、だが、途中で遮られた。
「否! 否! 否! 否ァ~!」
遮ったのは、地獄の最精鋭軍の一翼を担う、十将軍の一人『天恵暗鬼・マルヴァス』。
「彼奴等は必ず襲い来る。我に楯突く無謀な輩、竜門転送、自縄自縛、付和雷同は必定也!」
まくしたてられた青年は、そのまま膝をついて平伏す。
100の策略を操る地獄の大軍師、天恵暗鬼の言葉に間違いはありえない。ならば……。
「それならば、各方面に散った骨の城を防衛に戻されては……」
しかし、その言葉もやはり途中で遮られる。
「否! 否! 否! 否ァ~! 盤面乱れて妙手あり、浮き駒手繰る手管あり。我が脳幹に、100の詭計存在せり!」
そうまくしたてられた美貌の青年は、再び膝をついて平伏したのだった。
15:00頃発生時限トップ
シャオ@篝火&水面背後:来たねぇ~、わけわからん時限トップが…。
マイト:でも読めましたね。相手の戦略が…。
たぶん、先に「死者の祭壇」を占拠させ、包囲して殲滅…。もしくは、その隙にモンスター地域とDG転送を使えるのなら、DGを使って希望のグリモアの直下へ向かうと…。
フィミア:へぇ~だとしたら、意外と大胆な手だね。
マイト:「肉を切らせて、骨を絶つ」…こんなところですか。
フィミア:どうなんだろう?
シャオ:確実にそんな気がするね…。
しかも、気づかれないタイミングでくるから厄介だな…。
となると、第一、第二の理想は、骨の城殲滅と地獄門の占拠だな…。
そうしないと、間違いなく、同盟は負ける。(うわッ!)
マイト:厳しい戦いになりそうですね…。
シャオ:まずは、第1と第2作戦に参加するみんなの武運を祈るしかないな…。
とうとう来ちゃいました時限トップが…。今回の戦い、多分ノスの王族後継争いにも響いてきそうです。間違いなく勝っても負けてもリゥドゥラさんが失脚する可能性が高くなっています。
しかも、相手さんもDG転送が使えるようになると、余計にやっかいになりそうです…。
天秤はどっちに傾くのでしょうか?
過酷な試練に立ち向かえ、冒険者!!