張詡子はベッドをきれいに作り変えたが、何分寝室の中のことなので、誰も見てくれる者がいない。そこで、張詡子は仮病を使ってベッドに横たわり、親類友人たちに見舞いに来てもらうことにした。
張詡子の親類の中に尢揚子という者がいて、この男も新調した靴下を人に見せたがっていた。それで張を見舞いに来ると、着物の裾をからげて、膝を組んで坐った。
そして、張詡子に聞いたのだった。「それで、君の病気は?」
張詡子は尢揚子の様子を見て、にっこりと笑って言った。「ぼくも君と同じ病気だよ。」
《丁聪“古代中国幽默”》
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