初めて旅行の計画を練ったのはいつ頃だったかと思ってみる。社会人になってすぐ。正確にいえば、学生時代の終わりの頃だったかもしれない。
面倒見がいいというのか、おせっかいすぎたのかはわからないけれど、その頃からあれやこれやと下手なりに旅のスケジュールを作るのが今こうして振りかえってみると好きだったんだなと思う。
そうしてかれこれ、うん十年。今はボランティアのような精神で「旅を楽しむ会」という、旅好きな人の集まりのグループを主宰している。
大変だろうなと言ってくれる人がいる。
でも人間、好きなことを好きなようにやったら、大変さはないのではと思っている。
損してないのかと聞いてくれる人がいる。
儲けようという気はサラサラない。常にトントンを目安に、プラスマイナスのゼロならそれでよい。
身体を心配してくれる人がいる。
これはとってもうれしい。しかし、そのこと自体は違うと思う。
健康でありたいために旅行プランニングをして、一緒に出かけて、みんなの笑顔にふれ、自分でも満足する。いつまでも健康を維持するために「旅を楽しむ会」を主宰している。
ほんとうに時たまだけど、私のプランにいろいろ貴重な参考意見を言ってくれる人がいる。
現役時代はほとんどそういうケースはなかったが、この趣味仲間の旅のプランのなかでは今までにちょっぴりあった。そんなときはありがたいと思い、参考にはするけれど、まずその通りに意見をそのまま取り入れることはない。 しょっちゅう自身の経験と調査やデータなどで苦労してプランを組んでいる。それを他の人からちょっと言われて直すはずはないと思っている。
みんなの意見を取り入れてそのたびに修正していたら、第一それは私のプランではなくなってしまうし、さらに言えばあべっち自身ではなくなってしまう。
作った旅のプランは、それでもいいんだ、それがいいんだ、というメンバーの人たちに対し計画したもの。もちろん他の人の数倍の練りと経験だけは惜しまずにという部分はいつまでも外したくはない。
「旅を楽しむ会」は、そういう仲間たちのコミュニティにしていきたいと思っている。
「つれづれ(105)旅のプラン作成にあたって」