朝から雨で、この関東もいよいよ梅雨入りした。
と思ったのは先日のこと。今日はうってかわって朝から雨はなし。そんなふうに思ったのも束の間、その後ダダーっと空から落ちてきた。やっぱり梅雨だとあらためて思う。
今の時期は、決まって近くのラベンダーを思い出す。毎年必ずといってよいほど車で見に行く。一昨年は二度ばかり訪ねたが、最初に訪ねたときは人影はまばらだった。そして二度目は駐車場の車も相当数見受けられた。翌日からの土日はきっと入りきれない車もかなりでてくるななどとよけいな心配をしながら堰堤に足を進めた。
目の前にはロマンティックな紫色のじゅうたんがパッと広がる。
ラベンダーは日当たりと風通しの良い地とは知ってはいるが、やや高くなった斜面にきれいに並んだその姿はほんとうに美しい。
ひとめぐりして休憩所に腰を降ろしていると、甘い北海道を思わせるような香りが田んぼからくる風に乗って一緒にやってくる。
日当たりが好きなわりには夏の直射日光は苦手で、半日陰を好むラベンダー。高温多湿に弱く、雨も好きではないようだから、やはり北海道が一番居心地が良いと思うこの花の気持ちもわからないでもない。
水はけのよい土で、夏の水やりを減らして、わが家でももう十年以上元気でいてくれている。
この花のほんとうのご先祖さんは地中海沿岸だということを本で知った。シソ科の仲間だということも。
花言葉は調べてみたら、いろいろ出てきた。疑い、不信、期待、あなたを待ってます▪▪▪etc.
去年も今年もコロナ禍でご無沙汰になってしまったが、車で40分弱で行ける埼玉県の無料ラベンダーはなんといってもやはり魅力だ。
もともと家にラベンダーの花はあるのに、痩せた財布からその一昨年は、二回合わせてその苗を八鉢も買ってしまった。
さあ、帰ってからどこに植えようか。プランターしかないという答えは買う前からわかっているはずなのに。
わが家はこの夏はラベンダーブームになってしまうのだろうかなどとひとりで思わず苦笑いをしている。
でも、それは一昨年の話。
今年は、その時の八鉢が、たった一鉢になっている。
「季節の花(7)涼しさを呼ぶラベンダーの甘く爽やかな香り」
(写真は一昨年に撮影)