あべっちの思いをこめた雑記帳

広島平和記念公園

    

 人は旅に出て感動する場面に出くわすことがよくある。
 それは一人よりも誰かと一緒だったり、その地で誰かと出会ったときのほうが旅の感動はより強い。
 
 振り返ってみれば、近くでは塩原や那須やいわきや飛騨高山や金沢。それに函館、八戸、秋田の鹿角市、宮古市。そして富山や京都や大阪や宮崎や那覇。島部に目をやれば、伊豆大島・三宅島・八丈島・佐渡島・平戸・与論島など。さらに台湾やグァムやサンフランシスコやペナンなど、人とのふれあいから今も記憶に残る旅の地は多い。

 そんな中で、30歳を1~2年過ぎた頃に広島に行ったことがある。東京のある大学の音楽科の皆さんに同行したのだが、広島はたしか私にとっては3度目の訪問であった。
 普段は仕事柄、一人での旅が多いが、その時は多人数で6日間の旅であったのを覚えている。

 その2日目の朝、平和記念公園に着いて、資料館を見たり、みんなで近くを一緒に歩いたりした。その時、彼女らの中に何人もの方が涙を流していた。若い人たちが真剣に戦争のむなしさを見つめ、考え、涙を流す。それは、とてもきれいな涙だった。

 そしてその後宿泊地の岡山に向かうバスの中で、彼女らが歌ってくれた「竹田の子守唄」。
 さすがに音楽科だけあり上手だったが、それよりもこういう歌を生で聴けたということのほうが、その時は私は嬉しかった。反戦歌ではないし、その他の思いは聴いた時には特に感じなかった。でも、不思議とこの歌を聴くと、その時の場面を思い出す。
 その後彼女らは音楽関係の道に何人の方が進んで行ったのだろうか。

 今日はたまたま広島に原爆投下をされた日。
 広島の街と、彼女らの涙が重なって浮かんできた。
 平和とはありがたいものだと今さらながらつくづく思う。   

 そして、旅や旅先で知り合ったたくさんの人たちとの思い出の記憶を、このブログのシリーズに書き綴っていけたらと今あらためて思っている。
         

              「心に残る旅(8)広島平和記念公園」

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