拝啓
ASKA様
あなたが、暗い空の色に覆われてから、1か月以上が経過しましたね。
その間、あなたは、何を考え何を見つめていたのでしょうか…?
「裏切られた!」「え~~~~嘘ぉ~~~」「悔しい」「悲しい」「辛い」…あなたをずっと応援してきたファンが、今、目の前に100人いたとしたら、その100人もが100通りの感情を抱き、それをどこに吐き出していいのものやら、どこにぶつけていいものやら、やり場のない気持ちのまま、ひたすらにひたすらに、己を奮い立たせながら、日々を過ごしてまいりました。
中には、職場の皆さんに 気を遣われながら 肩身の狭い思いをしたファンも。
また、中には、ボロクソ言われたファンも。
中には、ニュースやテレビで「ASKA」の「A」(あ)を聞くたび、心臓がビクッと違う鼓動を打つのを感じながら、なるべく世間の雑音から身を遠ざけるように生活していたファンも。(その一人は、私です…。)
ファンも必死に堪えています。日常に目を向けるべく、無理やり気分転換に励んでいる人もいます。
また、ファン同士 ネットで罵倒しあっている光景を目にすることもあります。
「裏切られた」ってファンの思い…これに対しては、「それはあなたが、勝手にASKAのファンになったわけでさ…」と諭す声もあります。双方の思い、とてもよくわかるんですよ。えぇ…本当に…痛いほど、よく分かります。
だから、私は「裏切られた」って思いに対して、「それは違うんじゃない?」とは、言えないんですよ。
だって、、分かるから、その思いも。
そう思う人がいても、全然おかしくはないし、無理もないこと。
でもね、ASKA様…私は、今まであなたがどんな思いで生きてきていたのか、歌を作ってきていたのか、ステージに立ってきていたのか…、私の知る限りのASKAというミュージシャンは、「ファンをとても大切に思ってくれる人」なんです。ステージの裏で、「誰もケガをする人がいませんように」と、いつも人知れずこっそりと手を合わせ、静かに祈りを捧げるような、スタッフ思いの人でもあるんですよ。
思い出してくれましたか?あなたは、そういう心温かい面を持ち合わせていることを…。
「裏切られた」という思いを不本意にも抱かざるを得なかったファンは、みんながそうかどうかは知らないけれど、少なくとも私が思うのは、 真剣に大好きだからこそ、真剣に愛すればこそ、 そう感じてしまったんじゃないかなって思うのです。
自分が愛した人が窮地に陥っている…そんなときに、ファン同士が もめちゃいけないって正論ではあるけれど、それもまた、それぞれに ASKA様、みんな あなたのことを愛しているからこそ。
時に、ファンの思いが、あなたを苦しめてしまっていたのかも知れない…。
そう思うと、込み上げてくるものがあるけれど、申し訳ない気持ちもあるけれど、でも、ひとつだけ言わせてください。
ASKAっていう人は、あなたが考えている以上に、とてもとても「大きな」存在なんです。「大切な」存在なんです。
演歌フォークなんて揶揄された時代もあったけど、あなたの声は、どれほど魅力的か、ご存じですか?
ご自分でお分かりになりますか?
演歌フォークなんかじゃない、いえ、演歌フォークなんて揶揄されたのも、裏を返せば それだけあなたの声が唯一無二の声 だという何よりの証じゃありませんか?私は、そう思います。
ライブは、自分が愛されているかどうかを確認する場所
あなたは、そう仰っていましたね。愛されていることが分かると、ホッとなさるんじゃありませんか?
私もそうです。ファンを大事に思ってくれているって確認出来たら、嬉しくなりますもの。
私は、まだ あなたのソロコンサートしか出向いたことがありません。それも、最近の「ロケットツアー」。仙台公演です。
その時、「また行きたい!」って思いました。
3階席でオペラグラスを使わないと、細かな表情は見えなかったけど、それでも「ASKAさんのコンサートって、こんなにアットホームな雰囲気なのね」と、心が温かくなったんですよ。
Chage様は、あなたにとって家族以外に最も近しい人。その近しい人が、今一番「距離感」を覚える位置に佇んでいるように見えるのは、気のせいではないのでしょうね。ファンを大事に思えばこそ、お二人とも言えないこと、言わないことがあるのでしょう。
起きてしまったことは、もうどうしようもありません。今は、ASKA様の心と身体の健康が、一番大事です。命が大事です。
ロケットツアーのパンフレットにあった、あなたのお写真…とても分厚いパンフレットだったのに、あなたの表情がどれもこれもポーカーフェイスなのが、地味に気になっていたんです。その中で、たった1枚だけ「笑顔」のお写真があったんですが、あなたは覚えていらっしゃいますか?犬と一緒に写っているものです。それだけが、「笑顔」をカメラに向けてくれていたのが、私には救いでした。
薬物に手を出してしまったことは、決して許されることではないけれど、でも、あなたにとって、理不尽なこと…実はたくさんあるのではないかと気になっておりますが、真相は、今後も語られることはないのでしょうね…。
ドラえもんの「どこでもドア」や「タイムマシン」があったら、あなたが薬物に誘われた時代に、私も降りたってみたい。降りて、どういう環境だったのか、どういう心理状態だったのか、見つめてみたい自分がいる反面、知らなくてもいい、そう思う自分もいます。
ただひとつ、あなたに願うことは、「音楽の道に復帰することが、あなたにとって、理不尽なことを覚えてしまう結果になるのなら…、己を押し殺してまでも無理をしないと生きていけない世界であるなら…」 私は、あなたに無理をして欲しくはない、あなたには、笑顔でいてもらいたいから。幸せでいてもらいたいから。
僕らの音楽を愛するあなたたちへ
そんなあなたの思いは、しっかりと胸に刻まれています。まずは、ご自分を大事に、ご家族を大事に、笑顔を早く取り戻してくださることを切に祈っております。
ファンのことは、二の次、三の次でいい…私は、そう思っています。
でもね… あなたたちの音楽を愛するわたしたち は、案外 あなたのお力になれることがあるんじゃないかなと、思っているんですよ。
ファンの助けが必要な時、支えが必要な時は、いつでも立ち上がる準備は整えておくつもりですから、その時は「真剣に甘えて」ください。気を遣わずに。
百恵さんだって、歌っていましたでしょ?
バカにしないでよ! って。
ASKA様、あなたには今、何色の空が 見えていますか…?
敬具
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