A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

新人のステップアップにはベテランの力添えが・・・・

2011-10-17 | MY FAVORITE ALBUM
Kef’s Pool / Gary Wofsey and the Contemporary Jazz Orchestra



先日、羽毛田耕士のビッグバンドのライブに行った。最近はエリントン、ベイシー、グッドウィンなどの超大物 に加え、角田健一、岸義和、ルータバキンなどのベテラン揃いのビッグバンドが続いたので、久々に若手中心の元気な演奏が聴けた。新進気鋭の若手のグループはベテラン揃いのバンドと違って新たな試みが聴けるので、また新たな楽しみだ。羽毛田耕士のバンドは若手揃いといっても、立ち上げてからは大分経つのでカラーも定着してきている。最後のアンコールの、三宅裕司のビッグバンドの曲(メンバーは大体同じらしい)が新鮮だった。

だが、ビッグバンドを新規に立ち上げるとなると、アレンジを揃え、ソロイストを集め、さらにグループとしてのカラーを出さなければと、自己のグループを作るにもコンボの編成と違った苦労も数多くあると思う。そのような時に、頼りになるベテランが一人いると心強いのではないかと思う。
1980年に、ニューヨークで若いトランペッターGary Wofseyがビッグバンドを立ち上げた。レコーディングに協力したのは、お馴染みのフィルウッズ。百戦錬磨のウッズが加わったのは、演奏面でも営業面でも鬼に金棒であっただろう。ウッズは若い頃から、ソロでもビッグバンドでも、そしてスタジオワークでもなんでもござれのオールマイティーの活躍が続いている。60年代にヨーロッパに渡って例のヨーロピアンリズムマシーンで活躍してからは、パーカーライクのアルトがより一層アグレッシブになった。当時は、自己のグループも持っていたが、引続き色々なセッションにも顔を出していた。というか、まだ健在のウッズは今も続いているから大したものだ。

コンテンポラリーオーケストラと銘打っているので、ビッグバンドのサウンドとしてはいわゆるベイシーライクではなく、8ビートも多用している。ジャズであり、ブラスロックでありといった「当時の今風」のサウンドだ。テレビや映画のテーマといった感じの曲が続く。ベテランのグループでは、メイナードファーガソンやバディーリッチなどのバンドが、どんどん新しいサウンドにチャレンジしていたが、これに負けじと力が入った演奏が続く。ウッズの他は若手中心のメンバーだが、若いDick OattsやRonnie Cuberの名前もある。
彼らのソロもあるが、節々を締めているのはやはりウッズのアルトだ。
Wofseyはアレンジも大部分提供しているが、最後のNew York ScuffleはGary Brownのアレンジ。これは、ベイシー風のアップテンポの4ビートがご機嫌だ。

実は、このWofseyは、この後日本に来日し、ほんの短期間の予定が5年間も日本で活動していたので、日本では知る人ぞ知る有名人だ。今ではフロリダで活躍しているらしいが、きっと若い頃お世話になったウッズを忘れることは無いと思う。


このWofsey、実は2つのホーンを吹くという特技を持っている。



1. Slaughter on tenth avenue
2. Birth without violence
3. Close to the edge
4. Kef’s pool
5. Afro Jewish Cuban latin mother
6. New York Scuffle

Gary Wofsey (tp)
Phil Woods (as)
Gary Brown (ts,fl)
Dick Oatts (ts,ss,as,fl)
Ronnie Cuber (bs)
Mark Legault (cl)
Moose Foyer (tp fh)
Laurie Frink (tp,fh)
Bob Freeberg (tp,fh)
Bob Carllson (tb)
Joe Letizia (tb)
Melanie Macqarrie (g,eg)
Mike Abene (p,ep)
Paul Adamy (fb)
Jim Molla (ds)
Bob Merigliano (conga,timbales)

Produced by Gary wofsey
Chief Engineer Bill Hidak
Recorded in October 1980, at Reel Dreams in Bloomfield CT.
コメント
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