現在、多くの場所で放射能汚染の除染が行われております。除染によって
発生した除去土壌等は、本来、仮置場に3年間保管し、その後30年間中間
貯蔵施設に置かれその後最終処分場に移されることになっております。
しかし、多くのところで中間貯蔵施設どころか仮置場さえも決まっておらず、
除去土壌等は一時保管場所に置かれたままになっております。先般、警戒
区域内にある楢葉町の放射能汚染物資の仮置場の説明会がありました。
楢葉町では個人の家屋や農地を除染した後の除去土壌などを置く仮置場は
各毎に設置することになり、説明会では具体的に仮置場の場所の提案が
あり、参加者の多くは提案された場所を受け入れることは止むなしと判断を
しました。
仮置場はのほぼ中心に位置しており、周りに民家が数軒あります。仮置場が
決まらなければ除染は進められない為、予定地付近の住民は止むを得ず受け
入れたようです。この仮置場から地域の生活道路までは4メートルしか離れて
おりませんが、この道路は通行出来ると環境省の担当者は話しております。
仮置場の設置期間は3年間と決まっておりますが、未だに中間貯蔵施設が
決まっていないことを考えると、3年だけでは済まないと多くの住民が思って
おります。環境省の担当者の説明では、仮置場は全て汚染されていない土で
覆われるため、かなり低線量となり被曝の危険性はないと言っておりますが、
仮置場周辺の住民は帰宅することを多分諦めるのではないかと思います。
30年後にはこの世にいない人物が決める中間貯蔵施設が間違いなく計画通り
出来て、その後本当に最終処分場に移されるのか、多くの人達は疑問を持って
おり、仮置場の3年間すら延長されるのではないかと危惧しています。