(今シーズン最終案内!)追加料金なし!個室ご利用予約のお知らせ
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秋分の日は天気予報通りに大荒れとなりました。今日、槍平を通過された登山者の方とのやり取り、皆様にもお伝えしてみようと思います。
午前7時過ぎ、昨日登っていかれた二人組の男性が降りて来られました。お一人は「風、強かったですけど、まぁ・・・」と、私と目を合わせるのを避けるようにお話になりました。もうひとりの方は「(昨日の)小屋ブログ読みました。すみません・・・」と。半日しか持たない好天も、ガスガスのライブカメラ画像に写り込む登山者の姿も、入山口で前のめりな気分で悩んでいる登山者にとっては、時に冷静な判断を狂わせる材料となり得ます。
午前8時過ぎには同じく昨日登っていかれた別の男性二人組の方が下山して来られました。「私、稜線で吹き飛ばされました。風、あんなにひどくなるとは・・・。」もうお一人の方は何があったのか、二本持っているストックのうち一本が折れ曲がっています。このお二人には私からひとつお願いをしました。
「もしも登りの方がいたら、今日は中止するように伝えて下さい。危険ですよね?」
「絶対無理です。伝えます」
お二人が下山された2時間ほど後、男性1名が登って来られました。
「下りの登山者の方から、なにか聞きませんでしたか?」
「今日は危ないからやめろと言われました・・・」
「あのぅ、その通りなんです。まだ風は強くなりますし」
男性は小屋玄関のテーブルに座り、行動食を食べながらしばらく考えていらっしゃいました。その間、私からはそれ以上、特になにか説得するようなこともありませんでしたが、やがて「今日は下山します!」と、笑顔で下山して行かれました。登る、とおっしゃった時に考えていた言葉は、使わずに済みました。
信州側に比べて登山者の少ない飛騨側でも、悪天候時にこのような危険な行動をしてしまう方は、残念ながらいらっしゃいます。今日の稜線の状態については、槍平小屋よりも詳細に、登山者への注意喚起のために情報発信されている山小屋さんが複数あるはずなので、今後の山行計画のために皆様もしっかり確認して頂きたいと思います。この三連休をグッと我慢で入山を控えて過ごされた皆様が、地図上で、PC、あるいはスマホ画面上で何度もご覧になったはずの登山道の点線上で、今日起きていた出来事でした。
話題は変わって、”天気が悪いと室内がキレイになる”という、山小屋あるある(笑)。モカちゃん、客室畳をあげてのお掃除。
”監督”とカナメ君は食堂の大掃除。誰だ!ハンモック吊ってんのは!(笑)
更新担当、昨日の換気扇・フード掃除に引き続き、”地味なお掃除シリーズ”。小屋玄関内は切った丸太を床材に利用しているのですが、その表面を一枚ずつデッキブラシで磨く、という作業。小屋建設当時以来、22年目にして初めて磨きました。正直、乾いてしまうと違いが分かりづらいですが(苦笑)、見覚えのある木目が出てきたりして、吹き荒れる風の音を聞きながら、ひとり懐かしんでおりました。
さて、明日以降は続々とご予約のメール、お電話を頂いております。ご案内中の個室予約にも、まだ余裕があります!2019年、槍平小屋で快晴の秋山、ラストチャンスをぜひ掴んで下さい!
それでは本日の気象情報。
午前6時。
午後6時。