TaizanのWhite Mountain

北部白山管理人&中宮温泉くろゆり館主がお届けする白山情報満載!

2017 続八甲田物語

2017-03-20 | 旅行記

今回のスキーツアーのもう一つの目的は朝日に染まる樹氷原の撮影をすることだった。毎朝酸ヶ湯を4時にスタートし地獄湯ノ沢沿いに登り大岳裾野に広がる樹氷原を目指した。1日目はガスと吹雪となり樹氷原手前で引き返した。ルート確認のつもりで翌日晴の天気予報に期待した。宿に戻り朝食を済ませたら日中は仲間と樹氷原でのスキーを楽しむ。2日目、天気予報に反しどうも天気が怪しい。雪が降り始め暗闇の湯ノ沢はガスで5メートルと視界が利かない。それでも日の出前にガスの中、仙人岱避難小屋に到着した。何とか視界が開けるのを期待し避難小屋で日の出を待つことにした。小屋の入口が綺麗に除雪されていて人の気配が有る。中に居たのは秋田の写真家であった。彼は私がイメージした八甲田の樹氷原の写真をフェイスブックで紹介していた。北東北の山々が専門で、今回も何日も粘ってイメージの写真を撮るのだという。「いつまでここに居るのか」?と尋ねると「完成するまで」と言う肝っ玉の据わった山岳写真家である。私などのような新参者が簡単に撮れるような写真では無い。下山したらまたフェイスブックで作品を発表して行くと言うので期待している。彼は大川清一という立派な写真家だ。

    

下は八甲田ロープウェイ周辺からの樹氷群。眼下には陸奥湾、2日目少し青空がのぞく。

  

 


2017 八甲田物語

2017-03-14 | 旅行記

長年行きたい、滑りたいと願っていた八甲田山。今回それが実現した訳は、35年来の名古屋の知人宅で1月に発見された、古い八甲田スキーツアーのチラシがきっかけだった。いつの時代かは書いてないがこうある。青森から馬ゾりで横内まで8キロを移動した後は「従来青森のスキーヤーは横内からすかゆまで22キロを歩いて行きます。」「お天気の悪い時は途中萱野茶屋で1泊します。」八甲田の案内人は青森スキークラブのベテラン28名を以て構成し三浦敬三先生を主班とす。案内に任じるは勿論無料奉仕である、と。国鉄で上野から青森まで9日間の周遊切符が1,750円の時代、スキーヤー1泊2食:500円 学生特別:350円 一般客:850円とスキーヤーは随分優遇されているのだ。なんと良き時代で有ることか。出来ればこの時代にタイムスリップしたいと思うくらい、このチラシは私の八甲田への思いを強くさせた。今回同行した面々はアルペンゲレンデスキーヤー、スキーの原点を感じて欲しかった。酸ヶ湯のスキー置場は100%ファットスキーやパウダーボードだらけ。うるさい規制は一切無い山全体がゲレンデ。樹氷も素晴らしく全てがショッキング。宿の人に聞けば、厳冬期はニセコのコンドミニアムに滞在する外国人もホームを留守にして2~3週間をここで過ごすという。三浦敬三先生たち青森スキークラブの血流が脈々と受け継がれている証であると深く感じた八甲田酸ヶ湯ツアーであった。

 


木地屋から角小屋峠

2016-03-31 | 旅行記

暖冬小雪の影響で、今年は全国的にGWに行くツアースキーが限定的になるだろう。現在の所、蓮華温泉から木地屋は問題無い。この区間で最も早くに雪が割れると思われるウド川支流のワサビ沢は複雑に地形が入込んでいて所々口を空けている。しかし、この先割れていてもツボ足でクリア可能だろう。

     

 

 


振子沢

2016-03-26 | 旅行記

天狗原から振子沢コースを滑って来た。冬型が続いたので厳冬期並みの雪質で、2日間とも他に行き交うグループも無く、静かなツアーだった。いつもと違い、谷はあちこち割れていて、上部の方でも注意が必要。吹雪の野天風呂で寒さを感じずに着替え、温泉を満喫する方法を考案し宿のスタッフに伝授して来たので、必要のある時はスタッフに聞いてみたら良いと思う。

     


涸沢ヒュッテ表敬訪問

2015-10-13 | 旅行記

9月白山に涸沢ヒュッテの山口孝氏が来られたのを機に、この度涸沢に行って来た。このヒュッテは昭和26年に建てられて以来、雪崩との格闘の跡が随所に見受けられる。山側から見ると全て強固な石の壁で覆われていて屋根は出ていない。ヒュッテ全体が石垣の下に埋もれているようだ。展望台は屋根の上に設けられていて涸沢の眺望が抜群である。冬になれば展望台は撤去され室内には何本も補強の柱を入れて下山となる。雪の重みに耐え春を待つのだ。室内はこれまた手作りで風情のあるインテリアなど、歴史の重厚感に溢れ、落ち着いた雰囲気を出している。また横尾からの登山道も足元にある石を利用しながら、コツコツと平たい面を上に向けて歩きやすく作り上げてきた山口氏の苦労がにじみ出ている。このような登山道や施設の維持管理の苦労話で話が弾んだ訳である。

    

 


クラッシックルートとモダンルート

2012-04-30 | 旅行記

1白馬乗鞍&小蓮華方面で二つのスタイルの山スキー遠征に出かけた。

一日目はクラシカルなルート

栂池湿原から天狗原に上り、千国揚尾根→風吹大池→北野に下るルート

JpgGW初日、快晴で多くの山スキー&ボーダーが天狗原を目指すが、殆どは乗鞍大斜面に向かう。

千国揚尾根に向かう数人のグループは木地屋に向かうのだろう。

2jpg北野へは我々だけである。

二日目は栂池湿原を横断し小蓮華から下る金山沢を目指す。

曇天で昨日より人数はぐっと少ない。

1jpg_2昨日ゴンドラ乗り場の山岳案内所で話をしたが、今ではクラッシックルートへ向かう人は少なく、ほとんどが滑り派だと言っていた。

峰と尾根をつないで行く旧式山スキーツアーはすたれて、最近はゴンドラなど機動力を生かして滑るいわゆるバックカントリーが主流とか。ここではこれをモダンルートと呼ぶ。

2モダンルートの情報はブログなどで多く紹介されていて、向かう人も多く、先行者についていけば何とかなってしまう。

(先行者が有るから大丈夫だろうという判断を私は持たないが・・・。)

一方前者はルートは長いうえ、地形変化が多く、状況判断、読図力、経験を必要とする。

いつでも、どこでも、何でも対応できる能力を磨くため、たまには遠征も良いものだ。


鳥海山 千蛇谷

2011-05-06 | 旅行記

Photo 鳥海山祓川登山口より、頂上の向こう側にある千蛇谷を目指す。

GW(5/2)は麓でもあられ混じりの悪天候となり停滞。

翌5/3天候が回復、頂上付近は激しい風雪を物語るエビのシッポがビッシリと成長していて真冬の山のよう。

Photo_2 頂上直下の標高2,150㍍付近から全長8.5㎞、標高差1,600㍍の千蛇谷は広大な斜面の連続で、立山の御山谷を上回る規模だった。


流氷の羅臼

2011-03-07 | 旅行記

Photo 長く流氷に閉ざされた知床羅臼の海にも春の兆しが現れ始めた。

国後島からの日の出が空を染める頃、流氷の上には、オオワシ、オジロワシが集まり始める。ゴマフアザラシも横になり体を休めている。

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1_3Photo_6Photo_3      

   

谷あいの森ではシマフクロウの出現を一晩中待つ。

音も無く現れたシマフクロウは狙い澄ました魚をくわえて闇に消えて行った。         


魚野川の雪景色

2010-04-15 | 旅行記

100415 寒暖差が激しい日が続いている。

越後湯沢では2日連続雪の朝となった。

谷川連峰の雪解け水を集める魚野川最上流では、河原の柳が芽吹き始めたが、今朝は雪化粧となった。

寒気は広範囲で広がっており、上空のジェット気流も大きく蛇行しているので、この傾向はもうしばらく続くだろう。


薙刀山

2010-04-10 | 旅行記

Photo 薙刀山へは、野伏の裾野をかすめて推高谷をつめた。

この時期下部の雪は割れていたので高巻きしながら谷の上部に出る。

2

上部は広く緩やか。

主稜線に向けて谷を登って行く。

樹林もまばらになってくる。

Photo_2 薙刀山(右端)に向かって最後の登り。

西側には、経ヶ岳、赤兎山、大長山の眺望良し。

白山方面は山頂に登らないと見えない。

2_3 山頂から野伏ヶ岳方面


首都の雪

2010-02-02 | 旅行記

100202 2/1深夜、東京は荒れた天候で積雪があった。

昨年は暖冬だったため、2年ぶりの積雪となった。

写真は2/2の朝の新宿の様子。

一方ヨーロッパも寒波に見舞われているらしい。

スウェーデンでは、列車が雪に突っ込み、身動きできず、乗客は線路を歩いて避難する事態も発生していると聞く。

この寒波が、北米大陸に流れる事を期待する。

オリンピック会場の雪不足は回避されるだろうか?


09立山スキー

2009-04-19 | 旅行記

09tateyama1 4/18~19日、今年も恒例の立山スキー。

雄山、一ノ越方面に向かって、どんどん人が登って行く。

18日は、立山全体が、前日の新雪のお陰で、綺麗に整地されたバーンとなって我々を迎えてくれた。

09ichinokoshi1 一ノ越から、黒部湖側の眺望。

黒部源流部の奥に、槍、穂高が見える。

雪煙が風に舞う、絶好のコンディション!

09oyamadani1 どこまでも広い快適な斜面が続く御山谷。

表面の新雪が程良い硬さとなって、快適な高速クルージングを楽しむ。

我々の他に滑っているグループは無く、貸切状態。

09oyamadani2 何度来ても、素晴らしい御山谷滑走も最後の渡渉では難儀する。

今年は積雪が少なく、現在は例年のGW後半の積雪状態。

いつも左岸に渡る、落石の散乱するポイントでは、積雪量が少ないため、少し下部の、壊れた橋を利用して何とか左岸へ渡る。次のGWには、谷が更に割れて、右岸をここまで下って来れるか非常に微妙。

09tanbodaira

黒部平のロープウェイ乗り場からタンボ平を望む。

東一ノ越から、デブリを幾つも回避するため、かなりの距離のトラバース跡が多数付いている。これでは実質楽しめるダウンヒルはそう長くない。

今年の立山の積雪は、全体的にやや少なめという感じだった。