今回のスキーツアーのもう一つの目的は朝日に染まる樹氷原の撮影をすることだった。毎朝酸ヶ湯を4時にスタートし地獄湯ノ沢沿いに登り大岳裾野に広がる樹氷原を目指した。1日目はガスと吹雪となり樹氷原手前で引き返した。ルート確認のつもりで翌日晴の天気予報に期待した。宿に戻り朝食を済ませたら日中は仲間と樹氷原でのスキーを楽しむ。2日目、天気予報に反しどうも天気が怪しい。雪が降り始め暗闇の湯ノ沢はガスで5メートルと視界が利かない。それでも日の出前にガスの中、仙人岱避難小屋に到着した。何とか視界が開けるのを期待し避難小屋で日の出を待つことにした。小屋の入口が綺麗に除雪されていて人の気配が有る。中に居たのは秋田の写真家であった。彼は私がイメージした八甲田の樹氷原の写真をフェイスブックで紹介していた。北東北の山々が専門で、今回も何日も粘ってイメージの写真を撮るのだという。「いつまでここに居るのか」?と尋ねると「完成するまで」と言う肝っ玉の据わった山岳写真家である。私などのような新参者が簡単に撮れるような写真では無い。下山したらまたフェイスブックで作品を発表して行くと言うので期待している。彼は大川清一という立派な写真家だ。
下は八甲田ロープウェイ周辺からの樹氷群。眼下には陸奥湾、2日目少し青空がのぞく。