屋根を覆う雪はすっかり融けて1階玄関から出入り可能でした。
なぜか脚立が外に出されて倒れていたが内部は綺麗に利用されていて、皆さんありがとうございます。
美女坂は所々雪塊が崩壊していてとても険悪な様子でした。雪が緩んでくる10時以降の下りは要注意です。
屋根を覆う雪はすっかり融けて1階玄関から出入り可能でした。
なぜか脚立が外に出されて倒れていたが内部は綺麗に利用されていて、皆さんありがとうございます。
美女坂は所々雪塊が崩壊していてとても険悪な様子でした。雪が緩んでくる10時以降の下りは要注意です。
新年度に入り、急に春らしくなって来ました。北部白山の情報を順次報告致します。小桜平避難小屋は昨年よりも雪が多く残っていましたが、冬季出入口から利用可能です。内部も秋に清掃してから綺麗な状況が保たれていました。トイレも問題無く利用可能です。
対面の加賀禅定道を眺めると、今年はとても雪庇が小さいように見えました。2月までは少雪、暖冬だった影響でしょう。しかし本日も雪庇が崩れ落ち、雪崩を誘発している光景が見えました。雪庇の上や直下を通過することは避けて下さい。
笈ヶ岳方面は、冬瓜山からシリタカにかけては、現在のところでは雪は繋がっていました。こちらは刻一刻と状況は変化します。これだけ高温が続くと融雪は早いでしょう。
加賀禅定道は距離が長いが水場は極めて少ない。油池下の水場はこの時期でも湧出しており、写真のような水量ではあるが、冷たい湧き水を得ることが出来た。
油池の標柱から木道にそれて谷を50mぐらい下るとロープを渡してある。そこを木製看板の示す方向に約70m下った所で湧き水を得ることが出来る。
加賀禅定道を登りで利用するとき、四塚への長い登りの手前で水を得ることが出来る、貴重な水場だ。
白山国立公園内に野営場は南竜にしかない。近年はソロキャンプブームで非常に混雑している。また利用者のマナー低下も心配されている。実際にこのキャンプ場に熊が出没したとして閉鎖された事も有る。キャンプの際、残飯や例えばラーメンの汁などを横の笹藪に投棄したりしている利用者が居るのではないだろうかと心配している。自分は大丈夫でも後の利用者の事を考え、利用者全員が一人残らず、熊をおびき寄せない対策をしなければ、熊と人間の接触事故を防ぐことは出来ない。
さて、野営場はこの一箇所しか無いが、避難小屋は非常に充実している。避難小屋を使いながら白山の長い縦走路を歩くという計画をお勧めする。しかし大人数でのグループ占有など、他の利用者に細心の注意を払って利用頂きたい。また全てのゴミは持ち帰る(他人の残したものでも)、利用後の清掃は徹底してお願いしたい。下記に「市ノ瀬VC」及び「中宮VC」を拠点にした各避難小屋までの直線距離と標高をまとめてみた。積雪期や悪天候時、避難小屋は命を守るシェルターであるから、長く大切に利用していただくことを願う。
<市ノ瀬VC拠点の場合>
チブリ尾根避難小屋 4.5㎞ 1,900m
殿ヶ池避難小屋 5.7㎞ 2,050m
三ノ峰避難小屋 5.8㎞ 2,090m
赤兎山避難小屋 5.9㎞ 1,570m
甚之助避難小屋 6.0㎞ 1,970m
取立山避難小屋 8.0㎞ 1,240m (公園外)
<中宮VC拠点の場合>
シナノキ平避難小屋 4.0㎞ 1,470m
奥長倉避難小屋 6.5㎞ 1,730m
小桜平避難小屋 6.9㎞ 1,990m
大笠山避難小屋 7.0㎞ 1,820m
ゴマ平避難小屋 7.5㎞ 1,850m
上は22016年、下は2023年 お花松原のクロユリの群落がオンタデに置き換わっている。
このようにオンタデは花畑の至る所から発生していて、オンタデの根元を見ると元の植物を枯らせている事が分かる。
コロナ時代と重なるように、ここ数年でオンタデは、山頂部のお花畑に急速に広がりを見せている。
中宮道を分かり易く解説すると、白山で一番長い登山道で、上部はお花の楽園、下部は巨樹の森である。上部はお花松原や北弥陀ヶ原に代表される広大なお花畑が広がる。ちょうど中間点にゴマ平避難小屋が有り、夏でも手がかじかむくらい冷たい湧き水が有るので安心。下部はダケカンバやブナの巨樹が立ち並ぶ原生も森が魅力だ。そしてもう一つは荒々しい白山の姿を垣間見るポイントが点在する。白山の北側は、山肌に崩落の歴史を刻む急峻な岩肌が目を引く。朝日に照らされる火の御子峰。(三俣峠付近から)
5月終盤でも雪が多く残り、新緑もこれからであった。(滝ヶ岳からの眺め)
中宮道は中宮温泉登山口から室堂まで20㎞という白山の登山道では最長距離を誇る。その行程はいくつもの峰を越えたり巻いたりしていて地形も非常に複雑で、残雪期にはガスに覆われるとルートを見失う危険性が非常に高い。近年はGPSが有り安易に考えるが、数メートルの誤差程度の精度では雪庇を踏み抜いたり安心ではない。特に濃霧の時は要注意だ。
急な清浄坂を登り切ると「馬のせご」に出る、ここでようやく山頂部が見え始め景色は一転する。白山の北斜面にはまだまだ大量の雪が残っている。
湯谷頭の巻き道の途中、岩間道「薬師山2023m」がよく見える。みずみずしい新緑と白い山頂部。青天の空と谷筋を吹き上げてくる風に清涼感は満点だ。
シナノキ平避難小屋から先は、残雪がべったり残っている。
この避難小屋は老朽化が著しく補修もままならないが、長丁場の中宮道には必要な存在である。昨年も老夫婦がこの避難小屋のおかげで救われた。
奥には笈ヶ岳が見えている。今年のGWは残雪が少なく笈ヶ岳登頂が容易ではなかった。雪の安定して残っている年に期待したい。
2023年と同じ標高の薬師山からの眺望と、小桜平避難小屋の点検を行った。薬師山は北側に笈ヶ岳や大笠山、雄大な北部白山、遠くには北ア、眼下には荒々しい千尋の谷からそびえ立つ、火の御子が眺められる絶好のビューポイントだ。
今年の山、登頂後は樅ヶ丘付近まで登り上げ、小桜平避難小屋へと向かう。一昨日の降雪が滑りやすいパウダースノーで残っていた。
積雪は例年のGWあたりよりやや少ない感じだった。損傷は何も無く、内部も秋に清掃したそのままで綺麗に保たれていた。今年は北アの山小屋やテント場が大きく値上がりしたので、無料で使用できる、北部白山の各避難小屋が賑わうのでは無いかと予想するが、皆さんのご協力の下、引き続きゴミの持ち帰りや清掃などお願いしたい。
秋は渇水となる時期ですが、加賀禅定道油池には常時湧き水が有ります。
油池脇の木道を谷筋方面に進み、下りて行くと水場へ下る看板が有ります。
谷川から一旦左に外れ、これを下りて行くと細々では有りますが湧き水にたどり着きます。(土砂崩れの区間迂回路が有ります)毎年確認していますが、秋でも涸れたことは有りません。更に20mぐらい下ると右岸からもっとしっかりした湧き水が有りますが、安全面から考えてここで給水する方が良いでしょう。
いよいよ暑さが戻ってきました。お花を楽しみながら歩く白山縦走はコースがとても長いため、水を持ち歩くにも限界が有ります。水場で上手にチャージしながら歩かなければいけません。そんな中でぜひおすすめしたいのがゴマ平の芳醇甘露水です。豊富な水量とキンキンに冷えたおいしい水です。年中枯れる事無く流れています。
小桜平避難小屋にも湧き水が有りますが、湧出量は僅かです。これから日照りが続くと枯れてしまっているかと思われますが、避難小屋に備え付けのひしゃく(青プラ製)で底の方から汲み上げて下さい。温度を確認すれば溜まり水か湧き水かの判断が出来るでしょう。小屋に下りて行くまでに水が不安なら、この時期8月までは清浄ヶ原(見返坂上)には豊富な雪渓が有りますからここで雪の塊を確保することが出来ます。
同じように三ノ峰避難小屋前にも雪渓が有ります。7月一杯は大丈夫だと思いますが、お盆の頃には消失している恐れがあります。
加賀禅定道には油池の下に湧き水が有ります。しかし油池からは距離にして200m近く下りなければ成らないので、行く人も少ないうようです。ここは10月でも枯れずにチョロチョロと出ていますが、量は少ないです。夏場は水は命の次に大切です。水場を汚したりしないよう心がけましょう。水場の上流へはむやみに立ち入らないようご注意下さい。
先日21(木)の別山平は久しぶりに日差しが戻りニッコウキスゲが輝いていた。観光新道などでも密度濃く咲いているようで、今年はニッコウキスゲの当たり年のようだ。昨年は逆にコバイケイソウの当たり年で、周期的に盛衰を繰り返すが不思議と他の山域でも同じ花が同じ年に当たり年となる事が多い。今年は北弥陀ヶ原や加賀禅定道天池周辺でも数年~10年に一度と言われるぐらい盛大に咲き誇っているものと期待できるが、残念ながらここ最近は上空の大気が不安定で、来週に掛けても急激な雨や雷にも気を付けたい。
2010/7/24の別山平も素晴らしかったが、今年の方が更にすごい。
2016/7/20の北弥陀ヶ原も当たり年で、ニッコウキスゲが草原全面を覆い尽くしていた。
火の御子峰の名前どおり、谷筋に残る雪渓までもが燃えていた!
ゴマ平下の登山道脇から望む大汝と七倉。鞍部のお手水鉢下に広がる大雪渓にはまだまだ大量の残雪が残る。北部白山の豊富な雪が酷暑の加賀平野を潤している。
手取川の源流シンノ谷は、中宮道三俣峠に端を発する。今なお残雪の残る谷からは、冷たく清らかな流れがほとばしる。白山の最深部、どこからアプローチしても最も遠い秘境中の秘境である。
先週3/9(水)にシカリ場から加賀禅定道を眺めたときに先行者のトレースが危険な所を通っていたので、同行者にその危険性を説明していました。
その後、週末に知人が同じ場所を訪れ、送られてきた画像に驚愕してしまいました。水曜日に言っていた通りに雪庇が落下し、落下部分のトレースが無くなっていました。今年は雪が多く雪庇は例年以上に発達しています。風上側(目附谷側)の太い立木の幹を繋げて行くのが一つの目安です。大げさくらいがちょうど良いでしょう。先行者のトレースを信じないで下さい。気温も一気に上がり雪も緩んで事故の発生しやすい時期になっています。どうか事故無く春山シーズンをお過ごし下さい。写真を提供いただいた知人に感謝申し上げます。
落下前(同行者撮影)
落下後(知人撮影)
追伸 火山性地震などが起こると雪庇や雪崩の被害に遭う確率が高まります。いかなる場合でも、想定内の行動をしたいものです。
1月、2月は降雪が多く除雪作業に明け暮れ、ようやく3月の陽光のもと雪山シーズンとなった。シカリ場からは先日の遭難者の捜索がヘリで行われている様子が伺えた。早く発見されることを祈ります。
ハライ谷登山口に向かう時、県道一里野-岩間線のこの区間が非常に危険な雪崩地帯になっているので、シャベルで核心部約150m位を切り開いておいた。今回は同行者も作業を手伝ってくれたおかげで作業時間は約半分の1時間余りでルート確保が出来た。
早朝通過時などは凍るのでアイゼンピッケル必要です。上からの落雪にもくれぐれも注意して通過して下さい。