おざわようこの後遺症と伴走する日々のつぶやき-多剤併用大量処方された向精神薬の山から再生しつつあるひとの視座から-

大学時代の難治性うつ病診断から這い上がり、減薬に取り組み、元気になろうとしつつあるひと(硝子の??30代)のつぶやきです

「些細な違いのナルシシズム」が招いた民主党の分断(2016年)から-私たちが直面いることについて考える⑬-

2024-02-15 06:34:59 | 日記
政治は多くの職業と同様、独自のことばを生み出し、
簡単なバズワードを使って理性的な思考と丁寧な議論を妨げる。

「バズワード」は
「重要そうに聞こえるが、多くの場合、ほとんど意味のない言葉およびフレーズで、主に印象づけのために使われる」
と定義されている。

経済学におけるグレシャムの法則によれば、「悪化は良貨を駆逐する」のであるが、
政治にグレシャムの法則を当てはめた場合ならば、
「意味のないバズワードは、理性的な思考と意義のある議論を駆逐する」となるのではないであろうか。

バズワードは対話を簡略化し、大脳皮質を寄せつけず扁桃体に訴えかけるようだ。

バズワードは思考を怠惰にさせ、意図的なごまかしとぼかしによって、常識と良い判断を狂わせる。

主旨のわからないはやり言葉で仄めかした、不正確で意図的にぼかされた表現は、
たいていの場合、
真実を追究し、実行可能な選択肢を提示することよりも、
プロパガンダを強調することを目的として考案される。

政治問題を表現するために使われるその種のことばは、私たちが問題を解決することを妨げ、利己心と偏見を覆い隠す。

例えば、アメリカの共和党のバズワードである「納税者の反乱」は億万長者たちにぜいきんのがれをさせることを覆い隠す表現である。

カラー戦争を戦う政党には、それぞれ好みのバズワードがあるが、共和党の方が、ことばの作り方が巧みで、国民の心への刷り込みが上手なように、(特にここ最近)私は感じる。

ところで、
2016年の大統領選挙の際、トランプは当初、共和党の歴史上、最も分断を促す不人気な政治家だと大多数に思われていた。

確かに、16人のライバルと個人的な中傷を激しくぶつけ合った予備選の戦いで、トランプは大きく打ちのめされた。

彼は、共産党支持の有権者から、多数の支持を集められなかったどころか、大部分の予備選挙では、3分の2の党員から激しく批判されていた。

しかし、総選挙が始まると、共和党支持の有権者は、
トランプの女性や金銭絡みの過去や、態度の悪さ、(2016年でも)周囲の国々やロシアに対する姿勢、ときに反共和党的な政策に目をつぶり、鼻をもつまむ勢いで、トランプを受け入れ、大多数でトランプを支持したのである。

大統領に就任して間もない頃にも、あれほどスキャンダルや失敗が在ったにもかかわらず、いまだに、岩盤支持層というトランプ支持者が存在するのである。

さまざまな面で共和党と対照的に、2016年の大統領選挙において、民主党の予備選挙は、当初、政治の世界における礼儀の手本のような選挙戦を展開していた。

バーニー・サンダースとヒラリー・クリントンの間で繰り広げられた民主党の予備選挙は、些細な政策の違いも、丁寧な言葉で議論されていた。

ところが、多くのサンダース支持者は、執拗にクリントンを批判し、予備選挙後から大統領選挙の日まで、彼女に敵意を抱き続けたのである。

彼ら/彼女らは、クリントンを支持する有権者に対し、自宅で待機するか、緑の党の候補者に投票することを勧めたのである。

(→実際その緑の党の候補者は、選挙の行方を変えたかもしれない約100万票をクリントンから奪うことになったのであるが......。)

2000年の大統領選挙において、ラルフ・ネーダーの立候補が、ブッシュ政権の誕生につながったような現象が、2016年にも繰り返されたのである。

フロイトはこのような現象を
「些細な違いのナルシシズム」と呼んだ。

「些細な違いのナルシシズム」とは、
「似たもの同士は、些細なものを巡って激しく争う傾向があること」を意味する表現である。

2016年の大統領選挙で、民主党は分断され、共和党は一体となり、今でも、その影響は残っているようでもある。

さて、 再びのトランプの登場に際し、冒頭に述べたバズワードや前回取り上げたステレオタイプ化の周辺について、再度検討してみたい。

「過剰派効果」とは、たとえ完全に主流派で常識的な主張をしている人でも、
その人のことを「過激派」と呼ぶ強力なプロパガンダ戦略を説明する言葉である。

例えば、中道派で、女性の権利の支持を訴えている人のことを「フェミニスト」と呼んでおとしめたり、
また、地球温暖化や汚染による環境の圧下を食い止めようとする人々のことを、不思議なことに異までは蔑称となった「環境活動家」、または「過激派環境活動家」と呼んで、彼ら/彼女らにをおとしめたりするのである。

さらに、少し前まで「リベラル」は、多くの人々にとって、相当な誇りを感じさせる言葉であったのであるが、
今では、なぜか、侮辱的で道徳的退廃や経済認識の甘さを暗示する言葉になったようですらある。

このように「ある立場」に対抗するために、反証を上げる必要がなくなり、
ただ、「ある立場をとる人」を非難するだけの議論とはとても言えない、(最近まで存在はしていても目立たなかった)中傷合戦が大統領選挙を機に目立つようになってきたように思う。

私が思うのは、対極にある2つの議論の中間にいつも真実があるわけではない、ということである。


つまり、一方が、極端な見解を支持している場合、ほとんどの場合中間に真実はない、と、私は思うのである。


私たちが事実を事実と認め、科学的エビデンスを認め、「もうひとつ」の真実たちが、あるときには、身勝手な嘘であり、全く真実でないと認めたときにのみ、社会の幻想を正すことができるのであるように、私は、思うのである。

ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。

昨日から、2月にしては、なんだか暖かくて、服装に困ります^_^;

春が近づいてきていますね( ^_^)

皆さまは、どうお過ごしでしょうか。

私は、今日も天気予報を見ながら、着る服(気温)と洗濯物(雨降らないよね^_^;)の心配をしながら1日をはじめています(*^^*)

今日も頑張り過ぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ようこさんへ (amocla91)
2024-02-15 09:47:41
こんにちは!
この数日2月とは思えないような暖かさになりましたね。お加減はどうですか?
洋子さんの言うとおり、共和党は不思議なくらいまとまっていますね。1方の民主党は僕の知る限りでは今回の選挙どうだかわからないけど、確かに2016年の選挙はまとまりに欠けていましたね。
あれだけむちゃくちゃなトランプに共和党は1丸となって、民主党の方が頼りなく見えるのは僕の偏見からなのかな、と思いました。
昨日のステレオタイプにしろバズワードにしろ、しらないことがたくさんあって大変勉強になります。
いつもありがとうございます。感謝感激です。
今日がようこさんにとって素晴らしい日になりますように。心からお祈りします。
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Unknown (yoko-2-1)
2024-02-15 11:27:49
@amocla91さん
こんにちは。
読んで下さりありがとうございます。
コメントありがとうございます( ^_^)
暖かくなってきましたね(*^^*)
amocla91さんも体調に気をつけて、素敵な1日をお過ごしくださいね(*^^*)
返信する
Unknown (marusan_slate)
2024-02-15 13:58:38
こんにちは😃
…香川県は
不安定な天気ですが、
暖かい😆
2月に春一番が吹くかも(*´∀`*)

頑張り過ぎず、頑張りたい。
大切だと思います😊
ステキな一日を☆★☆
テル
返信する
Unknown (yoko-2-1)
2024-02-15 14:38:00
テルさん
こんにちは。
読んで下さりありがとうございます。
コメントもありがとうございます( ^_^)
お昼は東京も暖かい、と言うより暑いです^_^;
体温調節に気をつけながら、頑張り過ぎず、頑張りたいですね(*^^*)
良い1日を( ^_^)
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