冬桃ブログ

丸木美術館への旅

 沖縄出身の友人、比嘉マリアさんのお誘いで
埼玉県松山市にある丸木美術館へ行ってきた。
 この日は別の用事が入っていたのだが、
沖縄を撮り続けてきた写真家、石川真生さんの
写真展とトークもあるというので、思い切って予定変更。

 沼津から子どもたち三人を載せて、
マリアさんは車でやってきた。
 小田急線厚木の駅で、私ともう一人の友人をピックアップ。
 到着すると、真生さんのトークはもう始まっていた。



 到着前から、田んぼや畑に挟まれた道を
ぞろぞろと人が行くので予想してはいたのだが、
真生さんの「大琉球写真絵巻」の会場は
人で溢れかえっていた。
 声はすれども姿は見えず。
 ステージ4の癌と闘病中だというのに、
真生さんはその中で、立ったまま、
写真の解説をしている。
 沖縄の歴史を、現地の人達が
当時の扮装をして演じる壮大な写真絵巻。

 なんとか人を掻き分けて前へ。



 この時のトークは早くもユーチューブに
アップされていたので、ご覧いただきたい。
 むか~し、沖縄へ行った時は、人がセッティング
してくれたルートを周り、おいしい沖縄料理を
食べて帰ってきただけだった。
 歴史は、知っているようで知らなかったことを後で知った。
 なんともったいない旅をしたことかと、いまになって思う。
 

https://www.youtube.com/watch?v=kznWqZc4N60


 丸木美術館は「原爆の図」で海外にもよく知られている
丸木位里、丸木俊、という画家夫妻が開設した。
 「原爆の図」の本物を、私も初めて見た。
 広島の平和記念資料館を訪れた時とは、
また異なる衝撃を受けた。
 ことにこの絵。
 B29から落下傘で降下した米軍を捕虜にした図。
 女性兵士もいたという。
 どれほど残虐な殺され方をしたか、想像するのも恐ろしい。
 戦争とは、それほどにも、人間の憎悪と残虐性を
炙り出す出来事なのだ。



 人いきれに疲れて、ちょっと息継ぎに外へ出る。
 下に広がるのは冬枯れの河川敷。



 そこへ、マリアさんの次女と長男、
ここで知り合ったらしい男の子が
走り降りていく。
 え? 大丈夫なのか? 
 心配症の私はあわててよたよたと駆け下り
三人の後を追う。



 結果的にはそのまま、三人と一緒に駆け回り、
発見の数々をおおいに楽しんでしまった。

 マリアさんの末っ子、ひすいくん。
 沖縄のキムジナーかと思うほど、
好奇心と活動力のかたまり。
 きみはほんとにおもしろい!



 一段落ついた会場で、マリアさん一家と記念写真。
 長女のリナちゃんは、干支が私と同じイノシシ。
 私は広島原爆記念日の8月6日生まれだが、
彼女は長崎の原爆記念日である8月9日生まれ。
 なにかご縁を感じる。
 次女のエリちゃんは、長女と末っ子が喧嘩して
熱くなってる時も、冷静に俯瞰で眺め、ぽつりと
独創的な台詞をもらす。
 三人とも、感性豊かで素直。抜群におもしろい。
 母のマリアさんにしてみれば、「おもしろい」だけではなく
日々、戦場だろうが、なんだか羨ましい気もする。



 石川真生さん、マリアさん一家、
(あ、末っ子がまたどこかへ翔んでいっていない!)
マリアさんをフェイスブックを通じて
私に引き合わせてくれた羽月さんと。



 マリアさんも出演している石川真生さんのドキュメンタリー。

https://www.youtube.com/watch?v=2nubPO8ouMk


 じつに濃い一日だった。
 閉じこもっていないで、
思い切って外へでないと、
と、再度思う。




 





 
 
 


 
 
 

 
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