何年か前、良く出入りしていた。
ここで取材して「ヴィーナス・ゴールド」(毎日新聞社)という小説も書いた。
その折、知り合ったのがNPO「さなぎ達」だった。
理事長である山中修先生は、おもに簡易宿泊所街の人達を診る
「ポーラのクリニック」の院長。
その時以来、私はクリニックの患者としてもお世話になっている。
今年に入り、山中先生から、「さなぎ達」を手伝わないかという話があった。
東日本大震災などで社会状況が厳しく、このNPOが運営している
「さなぎの家」「さなぎ食堂」も経済的、人材的な危機を迎えている。
あんたもここに出入りしてるんだから、無い知恵を一緒に絞りなさい、
ということである。
出不精の零細物書きで、有力な人脈もお金もない私など、
じつのところなんの役にもたたない。
けれど寿町の抱えている問題は他人事ではないと、
以前から強く感じていた。
高齢化、孤立死、孤独死……。
これはいまの日本社会全体の問題であり、私自身の問題でもある。
「さなぎ達」と山中先生は10年も前からこの問題を先取りし、
誰をも孤独死させない「看取り」と取り組んできた。
これから10年先、20年先には団塊世代がさらに歳をとり
もっと大きな社会問題になっていくだろう。
そういうわけで、非力ながら私も「さなぎ達」の活動に参加させて
いただくことにした。
ここへきて嬉しいことに、「さなぎ達」はこれまでの実績を認められ、
国の指定を受けたNPOに昇格している。
さなぎのブログ
http://blog.goo.ne.jp/sanagi-home/e/55ddd125bac65fb99e3d217c02fdfca3
昨日は、横浜の地域貢献にも活躍しておられる石井造園社長、
石井直樹さんにお出ましいただき、NPOと企業が協働していくには
どんな方法があるのか、という話をメンバー数人で聞かせていただいた。
石井さんのお話は具体的で示唆に富んでいた。
うちのメンバーはみんなビジネスやお金に弱いのだが、NPOを
維持していくにはそうもいってられない。
石井さんのような方に、これからもどんどん教えを請わねばと思う。
夜に入り、メンバーや外の仲間達、総勢六人で野毛の「麺房亭」へ。
ご主人の黒塚さんは「さなぎ食堂」にもよくいらしてくださる。
そしてブログにあたたかい感想を記してくださっている。
黒塚さんのブログ
http://web.mac.com/menboutei/master/blog/blog.html
さて、幸せな食事タイム。
写真がへたで申し訳ないのだが、いぶした香りがなんともいえない鶏手羽の燻製。
奥はお豆腐のようなチーズと野菜。
とろけるようなハム
オコゼ、金目鯛、鱈などの回りに、たけのこ、新タマネギなどの
野菜をたっぷりと付け合わせた蒸し物。スープが絶品!
これ、プリンではない。じつはチーズケーキ。(写真は黒塚さんのブログから拝借)
黒糖の蜜がかかっている。レモンの酸味もはいってる。
自分で写真を撮るのも忘れて、あっというまに完食。美味、ほんとに美味!
自家製のハムを持つ黒塚さん。
目と舌をたっぷり満足させたあとは、都橋商店街にあるバー「はる美」へ。
友達が日替わりママをつとめている。
散りゆく桜の中、大岡川沿いを歩いて帰宅。
課題はまだ何も解決していないが、今日一日、とてもいい時間を過ごさせていただいた。
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