渋谷のオーチャードホールで、クミコさん、井上芳雄さんの
「届かなかったラブレター」と題するコンサートが開催された。
司会は徳光和夫さん。
これのために「メリーさんへの手紙」という短い文章を
書いて欲しいという依頼があった。
戦争がらみの話もするので……ということだった。
ただ、場所が東京だし横浜でさえメリーさんを知らない人も
多くなってることだし、「手紙」の前に徳光さんが少し説明
するにしても、絵があったほうが絶対いいですよ、と私が
提案し、森日出夫さんの写真を使うことになった。
で、1000字程度の短い「手紙」をメール添付で構成
ライターのM氏に送っただけで、どんなコンサートなのか
他の内容を知らないまま、お招きを受け、雪の中をオーチャードホールへ。
こんな天気でもさすが人気抜群のお二人。ぎっしりの観客。
森日出夫さんと、「ヨコハマメリー」の監督、中村高寛さんも
来ている。
いやあ、クミコさんと井上芳雄さんの歌には圧倒された。
クミコさんは「歌がそのままドラマになる」と称される
シャンソン歌手、井上芳雄さんはミュージカルのプリンスだ。
派手な装置もパフォーマンスもないのに、すっかりその
世界に引きずり込まれた。
何度も涙が溢れそうになる(ひどい花粉症でその前から
ぐずぐずだったけど)。
「メリーさんへの手紙」は一字一句変えることなく
クミコさんがしっとりと、ドラマチックに読み上げてくれた。
背後のスクリーンには森日出夫さんの撮ったメリーさんの
写真が流れる。
自分の書いた文章だということを忘れるほど感動した。
なにより、「手紙」の前に、徳光さんとのお喋りで
故・永登元次郎さんのことにふれてくれたのが嬉しかった。
朗読のあと、クミコさんが歌ったのは、元次郎さんも好きだった
「哀しみのソレアード」。
あいまあいまに入る徳光さんの司会は、さすがベテラン。
二人との掛け合いで客席は爆笑の連続だった。
終わってからスタッフの方が迎えに来て下さって楽屋へ。
クミコさん、中村監督と。
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