今年の夏はとりわけ心身の疲労がきつかった。
こんなご時世だから、誰しもストレスが溜まり、
免疫力も落ちる。
治らない疾患に悩まされたり、理不尽な
ことが相次いで起きたり……。
早く夏が終わりますように、と祈っていたら
突然寒くなって驚いたが、このところまた暑い。
11月だというのに、まだ夏の余波は消えないのか、
とがっくりしていたのだが、この日はとても嬉しい一日だった。
拙著「女たちのアンダーグラウンド 戦後横浜の光と闇」
にフェミニズムの観点から興味を持ってくださった方がいらした。
外国人だが東大の助教授を務めるTさん(女性)。
知人の博物館学芸員を介してメールをいただき、
では会いましょう、ということになったのだが、そこへコロナ禍。
その後、感染者は増えるばかりで、もうこのまま
会えないのかなあ、と思いつつ長い日々が過ぎていった。
が、先日、「感染者が激減しているうちに会いませんか」という
嬉しいメールが。
横浜のレストランで初対面ランチ。
アクリル板を挟んで話が弾んだ。
こうして思いがけない人と繋がることができるのも
なんとか書き続けてきたおかげ。
今月は鳥取大学からも、私の著書を巡ってディスカッションを
したいというグループが来てくださる。
物書き冥利に尽きるとはこういうことだろう。
「読んでとてもおもしろかったから」と、Tさんが
プレゼントしてくださった本。遅まきながら読書の秋スタート。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/7e/c3e069d1a0371d9a7e1922200991b516.jpg)
この日はさらに夜も会食。
故郷、宮津市の友人で市会議員の星野さんが、
じつに忙しいスケジュールの中、「宮津アピール」のお土産を
どっさり持って会いに来てくれた。
農薬をいっさい使わない「ほったらかし」農業で
実ったお米、サツマイモ、玉ねぎ。
どれも「なかしま農園」(宮津市獅子)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/b7/f9769f18d7c2c4a41c41883f7206b1d4.jpg)
「手焼き・オリーブ煎餅」
製造・滝製菓(宮津市字小田) 販売・由良オリーブを育てる会
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/ed/243d4dab1c2ad482bd07a934fd2bd09e.jpg)
そして新鮮な干物!(ふっくら、やわらかいんだから!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/51/f30f5320971bb415a605dff0924888ad.jpg)
星野さんは歴史にめっぽう詳しい方。
郷土史家や資料館と一緒に、宮津の歴史を掘り起こす活動にも
熱心に取り組んでおられる。
この日、美味しい物と一緒にいただいたのはこれ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/53/a468b35990a3093e241c9e569d203fde.jpg)
五代将軍徳川綱吉は「生類憐みの令」で知られている。
評判の悪い「令」で、綱吉は「犬公方」などと揶揄された。
しかし近年、これには大きな誤解があるということで
綱吉像ががらりと変わる研究が進んでいるそうだ。
で、その綱吉のお母さんが、「八百屋の娘から将軍の側室になり
お世継ぎ(綱吉)を産んだ」という桂昌院。
桂昌院は名を「玉」というが、まさに「玉の輿」であった。
彼女の弟が、じつは江戸中期から明治に至るまで
宮津藩主を務めた本庄家の初代。
いまさら私に「玉の輿」は訪れないが、桂昌院のことは
短い評伝を書いたこともあるので、興味津々。
さらにバンクーバー在住の友人からも久しぶりのメールが届いた。
彼女と友人たちは、難民など、苦しい立場の人たちを
助けるため、チャリティー・ランチという催しを長く続けてきた。
そのブログを私も楽しみに読んでいたのだが、コロナで活動が
出来なくなったようでぱたりと途絶えた。
でもいただいたメールには、仲間の広大な農園で、
野菜バーベキューを楽しんだという、元気な報告と写真が。
コロナが終息すれば、きっとまた活動が再開されるだろう。
大きな流木のあるバンクーバーの海辺で(もう何年前になるのかなあ)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/26/3e33ad62a9d2738927ce72f04df8a124.jpg)
辛いこと、解決しないことがあっても、
時は容赦なく進む。
元気の出る日が一日でもあれば、また少し
前に進めるかな。