冬桃ブログ

元気の出る写真展

 横浜市市史資料室で開催されている写真展、
「戦後の風景 占領から復興へ」を観てきた。
 展示されている写真は、横浜の郷土史家であり
「宮川香山 真葛ミュージアム」の館長も務める山本博士さん所蔵のもの、
及び、山本さんのコレクションの中から市史資料室に寄贈されたもの。



 戦後すぐの光景というとモノクロ写真を思いうかべるが
これは明るいカラー。
 だからというわけではないがカルチャーショックを受けた。
 この時代の横浜に関して、私はこれまで、暗い面のほうを
多く見たり読んだり聞いたりしてきた。 
 でもこの写真展の横浜は違う。
 大空襲で焼け野原になってから、まだ数年しか
たっていないというのに、活気が凄い。
 人々が大挙して街に繰り出している。
 表情にも暗さはない。
 店はちゃんと営業している。
 お祭りに行く子供たちは可愛い浴衣姿。
 
 数々の展示写真は撮影禁止だったので紹介できないが
このチラシだけ見てもそれがわかるだろう。
 場所は野毛。「紳士の酒場 叶屋」をはじめとして
見覚えのある看板がいろいろ。
 バットを担いだ男の子。
 風船のようなもので遊ぶ女の子。
 着物姿の女性。
 荷物をたくさん積んだリヤカー。
 まだあちこちを米軍に占領されてはいるが、
みんな活き活きしている。
 
 人間はたくましい。大事な人を失い、住まいを焼かれ
食べる物もろくにない、という状況に突き落とされても、
たった数年で町ぐるみ、こんなに逞しく甦る。
 観ているうちに気持ちが上向いてきた。
 「戦後の横浜」にすっかり励まされたひととき。
 これはお勧めです!

 7月9日まで。
 横浜市市史資料室(中央図書館地下)


 

 

コメント一覧

yokohamaneko
チビさん

 ほんとに「カラー効果」は素晴らしいですね!
 同じ写真でも、モノクロで観ると「ああ、戦後の
この時代はたいへんだったのね」などという感想に
なりがちなのに、カラーで観ると、人の表情が
ぱっと明るくなります。
 浴衣の色が華やぎを増します。
 そう、ほんとに、いまこの時代に、お隣にいる人
みたいな親近感を覚え、こっちの表情も笑顔になるのです。
 嬉しい写真展でしたね。
チビ
代休を取らねばならなかったのを良い機会に、先生がご紹介していたこの写真展に行ってきました!中央図書館に行くこと自体が4年ぶりくらい。地下階に行くのはほとんど初めてだったかも…。
ともかく、本当にカラーの写真に興奮しました!
モノクロやセピア色の写真で見ると何というか…「ふーん、へぇ。」と他人事のようにしか感じられないのですが、カラーで見ると「ホントだ、横浜だ!信じられない!昔ってこうだったんだ!!」と興奮しました。
人々のことがとてもリアルに感じられて、「自分と同じだなぁ」、としみじみ感じられました。
これは、白黒ではそこまで響かないので、本当に見に行って良かったです。
いつも素晴らしいイベント等をご紹介してくださって、ありがとうございます。
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