袋だの箱だのに写真が溜まっていくのを、見て見ぬふりで
今日まできたのだ。
先日ついに、「20歳までの部」をスキャンした。
くたびれた。スキャンはもう止めることにした。
で、20歳以降の写真を整理するにあたって、世間の
皆様はどうしておられるのか、ネットで調べてみた。
「代表的なものを残して、あとは捨てる」という以外、
方法はないようだった。
かかりつけの美容師さんも、そうやって整理したという。
彼女はその「捨てる写真」はすべてシュレッダーにかけたという。
おそらくそれがいいのだろうが、私の場合は多すぎて、
いま使っている家庭用シュレッダーでは手間が掛かりすぎる。
まあとにかく始めてみましょうと、20代の部に取りかかった。
これは切ない作業だった。個人的な辛い事情にからむ写真が
たくさんあり、それはむげに捨てることもできない。
罪深い自分をかえりみて、ひとしきり懺悔の涙にくれたあと、
その写真の一方の当事者に思い切って連絡をとった。
さいわいその人が、一群の写真を引き取ってくれるという。
身を切られるようなその作業を終えると、あとは30代半ばまで
たいした量ではない。引きこもり期間も長かったし……。
問題は38歳で物書きになってから。
それこそ山のようにある。
インタビュー、講演、対談、イベント、取材などのあとは
ごっそりと写真が送られてくるのだから。
しかもインタビューなどはプロのカメラマンが撮り、
大きめに焼いてくださったものが多い。
40代は女盛りだったようで、自分で言うのもなんだが、
けっこうきれいだ。いまとは大違いだから、これはこれで
また切ないものだが……。
「あら、この人と一緒に!」というレア写真もある。
けど、そんなこと言ってたら先へ進めない。
あんな写真もこんな写真も「もうこの時点の私は存在
し、とっておいても誰の役にもたたない」と自分に言い聞かせ
ばさばさと捨てる。
幾つかの袋に詰め、ガムテープで巻いてゴミに出した。
横浜市はゴミの分別がうるさいから、マンションの管理人さんが
怪しんで、袋を破ってみるかもしれない。
お願いだからそんなことしないで。ただの写真だから!
まあしかし、自分が映ってようと映っていまいと、
捨てがたい一群の写真も出てきた。
野毛大道芝居。
野毛大道芸フェスティバルでやっていた催しで
一言で言うなら路上の素人芝居。
でも、これこそ私が横浜に馴染むきっかけになってくれた。
ほんとうにいろんな人と知り合い、いろんなことを教えてもらい
横浜に対するイメージも、自分の人生も変わった。
なんだか文章が長くなったので、その写真は別項で。
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冬桃
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校條諭
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