どこのまちかと言えば、それは横浜で、ご近所だったりすることも
多いのだが、歩くのが大嫌いだった私にとっては革命的だった。
Y150の年に横濱地図博覧会という催しをやったおかげで、
「まちあるきの達人」と呼べるほどの友人が何人もできた。
その方達のおかげで、無類の方向音痴、足弱の私も、まちあるきを
楽しむことができるようになったのだ。
さて今回は、本牧・本郷町の商店街うんちくツアー。
前回がとても楽しかったから再び参加。
前回の様子
http://blog.goo.ne.jp/yokohamaneko/e/de0261e0161ac53492b35bab55063f23
人気のツアーなので参加者も多く、A、B、二つの班に分かれて
本郷町の上台集会所から出発。まずは通りを渡ってすぐのところにある
「肉のすぎやま」へ。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/ad/c08dbc2976d421d5c6181f4f08a998fa.jpg)
もとは磯子に本店があったそうで、ここは昭和44年から。
ぎっしりと並んだ焼き豚もハムもソーセージも、すべて自分の店で加工している。
また、下ごしらえをして揚げるばかりになったフライが、ほんとうに
多種類ある。このフライ類もお総菜も、もちろんこの店の手作り。
添加物は極力控えているというから嬉しい。
肉にはこだわりがあり、豚肉は「やまゆりポーク」だけ。
牛肉はA5というレベルのメスしか使わないとのこと。
ドイツで行われている肉加工の賞に毎年応募。今年で五年連続受賞
になり、殿堂入りが決定しているそうだ。
女性誌にも取り上げられた人気店で、私達が話を聴いている間も
お客さんが絶えなかった。
次は小間物屋の「土屋商店」。
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いやあ、なんでもある! 化粧品、アクセサリー、バッグ、文房具、
障子紙などなど、ところ狭しと並んでいる。
「最近、前ほど売れなくなったなあと思う品はありますか?」
と、尋ねると、
「女の人が髪に巻く網カーラー。ストレートな髪が主流になったからね」
ご主人が手にしているのは本牧神社の神札。
もともとここは和紙の店だったそうだ。
「魚秀」
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もとは本牧の八王子に店があったが、市電が通った頃、ここへ移ってきた。
横浜中央市場で本牧漁港や柴漁港から上がってくる魚を仕入て、
東京や横浜のホテルにもおろしている。
店の人が持っているのは本牧漁港によく上がるという太刀魚。
誰かが「今年はブリが豊漁で安いんですよね?」と尋ねると、
「豊漁だけど市場で値段を操作するからね。毎日、安いとは
限らないんですよ。たとえば、昨日は一切れ400円だったけど、
今日は600円だもの」
なるほど。お母さんは毎日、値段を見て、「ここぞ!」という日に
買うべし。
お菓子の「喜月堂」
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店構えが立派なだけではない。創作菓子を同じ建物の中にある
工場で、すべて手作りしている。
全国から菓子屋の息子がこの店に修業に来るという。
名物の最中と、春から売り出す「やまゆり」というお菓子を
ご馳走になった。「やまゆり」の餡は、百合根である!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/f5/a94d0470711c311a60b8de386d4c2b9f.jpg)
名物の最中は餡がたっぷり入っている。半分残してお汁粉にしている、
という人も多いようだ。餡がもっと少なくてもいいんじゃないか、という
意見がツアー参加者から出たが、最中だけは譲らない、という
店主の強い思い入れがある。
これからも、餡はたっぷり食べられそうだ。
さて四軒の店を周り、上台集会所に戻ると、熱いお茶と、
「喜月堂」の桜餅が用意されていた。それをいただきながら、
地元の方達に、「本牧と洋モク」(外国煙草)、いまはなき
映画館の話などを聴かせていただく。
二時から始まって五時近くに解散。
さっき周った「魚秀」「肉のすぎやま」、そして前回行った
八百屋の「森北」、麺の「満寿屋」で買い物をして帰宅。
「魚秀」で買った「あら」の刺身と自家製塩辛、「肉のすぎやま」
で買った牛すじ煮込み、タコのマリネ、タラモサラダで晩酌。
食べ物がらみのツアーは、終わったあとも嬉しい。
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