居眠りバクの音楽回想

チェンバリスト井上裕子の音楽エッセイブログ。

備忘録Ⅴ~Toccata di Frescobaldi~

2010-11-30 00:03:58 | 音楽理論
3. Li cominciamenti delle toccate sieno fatte adagio et arpeggiando; e cosi nelle ligature, o vero durezze, come anche nel mezzo del opera si batteranno insieme, per non lasciar voto l'istromento; il qual battimento ripiglierassi a beneplacito di chi suona.
トッカータの冒頭部分は、アダージョでアルペッジオで演奏されるべきである。タイで結ばれた部分や不協和音にも同じである。そしてそれは、曲の途中であっても、同じように演奏されなければならない。音を途絶えさせないように、演奏する人は自由に打鍵を繰り返しても良いだろう。

※「Voto」にならないことは重要なようである。
 彼は序文の中でfermareという単語を多用していて、
 休符と訳されていることがあるが、休符ではない。
 テンポが緩まることであると考える。
 音は決して途絶えさせてはならない。
 そのための自由なアドリブが容認されている。
 
 


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