陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

職場のランチタイム事情あれやこれや

2023-03-21 | 仕事・雇用・会社・労働衛生

労働基準法において労働者に休憩を与える使用者の義務が明記されています。
6時間を超える労働時間ならば45分、8時間を超えるならば1時間。これとは別に残業をする場合は、就業規則により、夕方以降に夕食をとるための休憩時間を設けていることもあります。

いちばん気になるのに、事前には絶対にわかりっこないのが職場の休憩時間とその環境。
求人票にあるとおりに与えてくれるとは限らない。転職経験が多い私の体験談を少しお話しましょう。ちなみに時系列順ではありません。

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中堅メーカーA社の職場、従業員規模300人、自社ビル内に食堂あり。
従業員は一斉に休憩時間があり、日替わりの定食が出ます。給料から天引き。定食自体はバリエーションも多くおいしかったけれれど。毎日まいにち同じ部署の4人の女性といっしょに集まって食事。新人がお箸やお茶を並べ席を確保し、着席してもリーダー格の正社員が来るまで、私ら派遣社員は箸がつけられない。食事が遅い私は時間内に食べ終えられるかひやひや。会話もその正社員女性が主導で話題があわない。

士業事務所B社の職場、従業員規模30人。
男性所員は外食、事務所に残った女性ばかりはデスクのうえでお弁当持参。非正規職の年輩女性にずっと全員分のお茶を入れさせていた。私は正社員なので書類提出を理由にずっと外で食べていたが、帰ってきたら流しに洗っていないコップが山積みにされていたことも…。女性の年齢層が高いと、立場の低い新人に押し付けられがちに。

医療機関大手C病院、従業員規模500人。
見晴らしのいい大食堂はあるが、ロッカー室兼休憩所でランチ。テレビがあり、ソファテーブルが完備、さらに洗面台つきなので歯みがきもすぐできる。休憩は交代制なので仕事の延長ではない。他部署の性悪お局と鉢合わせしなければ、過ごしやすい。資格の勉強もできた。

社会保険関係の公的法人D、事務所内従業員50人。
会議室の一室を休憩所にあてがっているが、複数個所ある。別部署のグループと仲良くなれたが、派閥があった模様。


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ランチタイムは、仕事の疲れを癒し、リフレッシュする時間です。
もともと学校給食にトラウマがあって、会食恐怖症がある私は、とにかく職場のランチタイムが苦痛でしかたがありませんでした。休憩中なのに、電話番をさせられたり、買い出しを強いられたり。必要があって銀行に行ったり、お役所で手続きしたくてもできない。同僚や先輩が新人を私用に使える時間だと思っている。労働基準法に明記された労働者の休む権利の保障がされていない。

とはいえ、ランチタイムは職場のひとと交流するいい機会の場です。
とくに古なじみの女性社員は会社の裏側を知り尽くしているので、新入りが見えない人間関係やイザというときの頼り先を教えてもらえたりもする。ランチタイムの過ごし方がうまくいけば会社になじんでいる証拠なので、仕事も上手くいきます。

いちばん過ごしやすかった職場は、やはり休憩所がきれいで過ごしやすかったものです。
シフト制で一人だけ、もしくは二、三人程度の相席で食事するぐらいの。食事後の過ごし方も拘束されずに、空いているソファで仮眠もとれる職場が最高でした。毎日の疲労の残りが違います。

面接のときに、まず、休憩時間のことについて質問するかたはほとんどいないでしょう。
でも、労働者、とくに何度も転職を繰り返してきた人間にとっては、いちばんに聞きたいことがこれ。男性を中心に喫煙者だけすぐ休憩する、女性だけに洗い物やゴミの片づけ、トイレ掃除をさせる慣例。休憩所が不潔でヤニくさく、デスクはお昼になると消灯されて、暗いなかで食べなければならない。不愉快なことはいろいろあるけれど、事前にリサーチできたらいいのにな、と思うのです。

ちなみに私は基本的にお弁当持参派でしたが。
通勤に時間がかかる場所はコンビニ飯+栄養ドリンクで済ましていて、からだを壊しました。ストレスが溜まるとカロリーメイトやらお煎餅数枚やらしか受け付けなくなります。ある日、もう耐えられなくなってお昼休憩時にそのまま帰宅してしまったことさえありました。体調を崩して退社したあと、家では栄養バランスのいい食事を摂れることが、こんなに幸せなことなのだとしみじみと感じたものです。


丸の内のOLっぽく、都会のオフィス街で優雅にランチ──なんてことは全く経験したことがないですね。
仕事で頑張ったご褒美に雰囲気のいいお店で食べたい気分はわかりますが、1時間で魔法が融けるのならば足が出向きにくなるもの。公園によく逃げていましたけれども、冬場や天気の悪い日は困りましたね。


(2021.09.02)

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