陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

コロナ禍で変わった読書事情

2021-08-07 | 読書論・出版・本と雑誌の感想

東京五輪の開催にともなって、首都圏を中心に新型コロナウイルス感染者が急増しています。
この8月5日には、とうとう東京都で5000人超えを記録。一日あたり全国でも1万人以上。緊急事態宣言下にもかかわらず、都会での人出は減らない。オリンピック関係者や選手、報道陣による外出規制破りも続いていますし、五輪歓喜で飲み屋も満席だとか。政府はお盆期間中の規制や行楽を禁じていますが、果たしてどれだけ効果があるのか…。

コロナ禍の自粛規制で家で過ごす時間が増え、インドア趣味の需要が高まったとされています。ゲームの利用、アニメ・映画などのサブカル視聴、漫画を含めた本の購入。そう言われていますけども、私自身はどうなのか。この一年の事情を書き残す日記です。

・古本屋の利用を控えるようになった
まず大きな変化がコレ。以前はセール日目当てに毎月出かけていたぐらいでしたが。やはり、誰が触ったのか分からない本を読むのが怖い。掘り出し品と出会える楽しみも減りました。あと、チェーン系列の古書店が近所からなくなって、足が遠のいたのも大きいですね。

・書店で立読みをしなくなった
以前は話題のビジネス書があると、数頁を読むか、図書館に入れてもらうためにタイトルを控えるかしていましたが。正直、もうどれも似たり寄ったりな中身に思えてならず、手にとることさえしなくなりました。明確に買うと決めている本のみピンポイントで浚って、レジに直行しています。

・図書館でも少数厳選、予約取り置きが多い
図書館の書棚を舐め尽くすように眺めて歩くブラウジング。本好きの皆さんならわかるでしょう。思わぬ本との出会いがあったりして、すこぶる楽しい。しかし、滞在時間が長くなると嫌なので、ほとんど予約取り置きを借り替えするようにしています。二年前までは一週間に一度は通うくらいの頻度でしたし、読んだらすぐにポストに返すぐらいの勢い。しかし、最近は次に予約済みの本もないので、期限までぎりぎり寝かせておくことが多いです。借りる冊数も少なくしていますね。無駄に多く借りると図書館スタッフの消毒作業が大変そうなので。

・電子書籍で漫画を読んではみるものの
実は今年のゴールデンウイーク中にはじめて、コミックのレンタルサイトを利用してみました。もちろん、漫画村みたいな違法サイトではないところ。そこそこの話題作が期間限定で数冊無料で読めたりします。ただ、やはり、そのまま続きを課金して読みたいとまで思うものは少ない。電子書籍は絶版の本も読めますし、スマホ一台あればいいので便利だけれど。頁を自由に手繰れない不自由さがあって、読書をした気分になれないですね。


過去に断捨離をして本棚の空きをつくったものの、押入れの奥に仕舞いこんだままの本もあったりで。読んでいないままの本をどう活用するかを、このコロナ禍では考えさせられたものでした。

最近はネット上で暴露される著名人の不正や失言に嫌気がさしてしまい。
政治や社会経済に関する本を避けるようになりましたね。本ではキレイゴトを語っているけれども、実際の言動は…などと勝手に裏切られた気分になってしまいます。著作物を神聖視する読書家にありがちな傾向ですね。

それでも、刺激的な音や映像のあふれる動画よりも、文字のみで想像力を働かせる作業をするほうが落ち着くので、本は私の生活には欠かせません。


読書の秋だからといって、本が好きだと思うなよ(目次)
本が売れないという叫びがある。しかし、本は買いたくないという抵抗勢力もある。
読者と著者とは、いつも平行線です。悲しいですね。



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