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平成最後の一年の幕開けとなった今月。
元旦から忙しない毎日ですが、さて、いかがお過ごしでしょうか。
きょうは久々にお墓参りをしてきたのですが、氷が張りついていまして。朝もちらほら粉雪が舞っていましたね。水道管が凍って破裂したり、樋が壊れたりしたご家庭もあったようで、しりあいの水道工事業者さんもあちこちお声がかかったそうです。家が古くなると、メンテナンスもたいへんです。
スキーの雪山も噴火したという未曽有の事態。
平成最後の年も、一筋縄でいかない予感がします。
予防接種済みのインフルエンザではないものの、私も体調を崩しぎみ。
いろいろな予定が停滞し、また、想定外の出来事もあったりして、すこし苛立っています。先日、青色申告の用紙が届いたばかりで、決算処理にも追われています。もうすこし、いろいろ勉強したいなと本を購入してはみるものの、積ん読状態ですね。法改正が間近なので、読まないうちに情報が古くなってしまわないか心配です。
日常というのは、完全に、心身共に健康できちんと働ける状態だからこそ成立できています。
自分含め、家族に何かあると、たちまち平穏のバランスが崩れてしまう。20代ぐらいまでは気づかなかったけれど、中年期になると、リスクがいろいろ潜んでいるものですよね。40歳過ぎて、会社員として働いてはいるのだけれど、老いた両親に家庭のことは任せっぱなしでずっと独身、大学も仕送りですごし、生活費のことなんて何も心配したことはない。週末や休日はただ飲み歩いているか、旅行などを楽しむ、という人と話したことがありまして。その人は、いまの会社員生活に先が見えているから、会社経営者か資産家の娘さんへ婿入りして楽したい、もしくは、起業したいというのが野望なんだそうです。でも、そのわりには、会社経営や事業主にかかる税金のことや会計のことなんかまるきり知らない。会社員としての人生しか知らないので、仕事を与えてくれたらお金がついて回ると思っています。そもそも勤め先の資本金すら知らない。しかも、漫画やゆるい小説しか読まなくて、賭け事大好きでゴルフ、車など道楽趣味があるとか。その人の周囲にも、そういう人しかいなかったんでしょうね。そもそも、その人は、親御さんもサラリーマン+専業主婦の家系なので、なんとなく社長さんカッコいいというイメージしかなかったそうです。とんでもない勘違いですね。
人がどういう生き方を送りたいかは、その人の自由です。
会社員には不自由があり、自営業には時間と自由があるが保障はありません。独立しようが、事業承継しようが、それなりの困難はついて回ります。
しかし、あきらかに経営者になるべきではない、事業主になるべきではないという人はいます。最近、スパコンの経営者がカーレースの道楽に会社のお金をつぎ込んだとか、呉服販売業者が経営破綻して成人式に着物が届かなかったとか、法人企業の不正を耳にしない日はありません。不適切会計を行っていた東芝、検査を手抜きしていた製造業。頑張った受験生の努力を台無しにした国立大学法人、そして、ついにはノーベル生理学賞受賞者がトップを務めたあのiPS細胞の研究所までがデータ不正。企業や研究機関には、経済や学術文化を発展させ、社会に利益を恩返しする使命があります。経営者とその一族は、自分の会社の経営が危うくなれば、自分の役員報酬を削ってでも、自宅や車などを抵当に入れてでも、従業員に給料を支払い、納税の義務も果たさねばなりません。そのような最悪の事態にならないように、優秀な経営者は現場からつかず離れず監視し、つねに法律や政治経済の勉強もしないといけないのに、社長という器だけを欲している、自分の遊興のことしか頭にない事業主が多いのは、まことに残念ですね。
人間ですから、誰でも仕事上のミスはありえます。でも、これらの不正者は経済界、学界でもリーダー格の優秀な方ばかりです。頭がいい人ほど、勉強ができる人ほど、自分の過失を認めたくなくて事態をこじらせたり、隠ぺいしたり、捏造したりする、というのは心理学上証明されていますが、自分のプライドを守るために、虚栄心をひけらかすために、誰かの生活を犠牲にしていいのか、不当利得を得てもいいのか、考えてほしいものですね。
いま、安倍政権が「働き方改革」をすすめてくれようとしていますが、経済界からは難色を示されているようですね。過労死や過労自殺、メンタル不調、非正規社員の待遇格差。働く人の課題は多いです。キリギリスみたいな道楽者ではなくて、まじめにきちんと働いて納税している人が報われてほしいですよね。
社会の不正を咎めて憂さ晴らしするのは、ストレスが溜まっている証拠。
天気が良くても悪くても、世の中に何が起ころうとも、明日は明日でやってくる。私ももうすこし心身を休めて、繁茂期に臨みたいと思います。