陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「キャットウーマン」

2016-02-22 | 映画──SF・アクション・戦争
【ご注意】画像と中身は無関係です。あしからず。


猫の日なので、猫にちなんだ話題を。
「好きな猫の種類は何ですか?」というgooブログのお題にのっかって言いますと、私は黒かフチか、キジか、虎模様か三毛か、まあとにかく日本猫が好きです。でも、過去に長く飼っておりましたのは、シャム猫とチンチラの雑種でした。世話する時間がないので、いまはもうペットを一匹たりとも飼育していませんが。ちなみに子どもの頃飼っていたシャム猫(メス)は、蝉やトンボを食べたり、籠にいっしょに入られたうさぎを涙目にして追い返したりする強者でした。犬と猫とを同時に飼っていた時期がありましたが、近くにいると強かったのは、やはり猫。ライオンやトラの同族、恐るべし。


さて、猫にちなんだ映画のご紹介を。
2004年のアメリカ映画「キャットウーマン」は、ご存じあの「バッドマン」シリーズのスピンオフ作。悪のヒロイン役のキャットウーマンの誕生秘話です。バットマンがお好きな方だけでなく、猫愛好家におすすめ(?)の一作。

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化粧品メーカーの大手ヘデア社につとめる広告デザイナーのペイシェンス・フィリップスは、身よりもなく内気な女性。ある日、自社の新製品の若返りクリームにおそろしい副作用があるのを知ってしまう。そのせいで、彼女は警備員に襲われて命を落としてしまい…。

一度は死んだ身の彼女ながら、身辺に現れるふしぎな猫のおかげで、キャットウーマンとして蘇ってしまいます。内気できまじめだったペイシェンスが、いつのまにか気が大きくなり、大胆になっていく。独善的な社長のヘデルにまで喰ってかかる。それはまるで猫になったような。反射神経も優れなんとも敏捷な身のこなし。この自立心に富み、人間離れした変化が魅力的なところ。

黒いレザースーツに身を包み夜な夜な街にくり出したペイシェンスことキャットウーマンは、気ままに宝石を盗み出す生活。やがて、彼女がみずからを死に追いやったヘデア社と対決することになります。しかし、社長夫人ローレルの陰謀に陥ってしまいます。

アクション全般といえばそうではなく、猫が縁で知り合って刑事トム・ローンとのささやかなロマンスがあったり。当然ながら、キャットウーマンの正体に勘づく刑事と女泥棒との捕物劇が発生。このあたりは、「キャッツアイ」を連想させますが異なるのはキャットウーマンあっさり捕まってしまうところか。
主人公は趣味で絵を描く芸術家肌なので、ややおしゃれなつくりになっています。ペイシェンスの同僚も戯画的ではありますが、キャラが立っていておもしろいタイプですね。デザイン業界に多そうなおネエ喋りの男性はいないです。

監督はピトフ。
出演は「007 ダイ・アナザー・デイ」でボンドガールを務めるハル・ベリー、ベンジャミン・ブラット、ランベール・ウィルソン。悪のヒロイン側のシャロン・ストーンとの美女対決にもご注目。

ハル・ベリーは本作でゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞を受賞しているのですが、この役柄を喜んでいるようですね。演技からそのことが感じられます。

漫画ちっくといえばそれまでですが、伝奇ものが好きな方にはお勧め。ただしアクションシーンはぞんざいな演出(「スパイダーマン」と同じく過剰なCGに頼りすぎるきらいがある。そして鞭が…(苦笑))なので、期待はできませんが。ある意味、あらゆる社会の抑圧や鬱屈から解放された女性を描いているすがすがしいドラマとも見れますね。

(2011年8月23日)

キャットウーマン - goo 映画

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