2023年10月から消費税のインボイス制度が適用されるにあたり、事業者番号の取得と請求書の仕様の変更に追われている事業所が多いことかと思われます。改正電子帳簿保存法の施行にあわせ、私の勤務先でも今後の会計システムの移行や決済書類の保管について、経営者およびIT管理責任者と打ち合わせを重ねています。正直、経理部門の責任者とは申せ、こうした事態に遭遇したのははじめてで、てんやわんやです。休日も情報収集や学習をしているところです。
電子帳簿の保存については、従来の紙のみではなく、データとしての保存も義務付けられます。
Excelおよび会計ソフトで記帳しているならば、検索しやすいように。一定規模以上の事業所で、いまだにすべてを紙の帳簿だけにしているなんてところはないかと思いますが。
こうした法律上さだめられた書類保管のみならず。
ふだんの書類の保存なども見直す必要があります。読書好き、活字中毒者に多いのですが、ついついプリントアウト、無駄なコピーをとってしまう、というのをやりがちではありませんか？
私の勤務先では、総務責任者の私が人事関係の届出を行っていますが。
その書類はコピーを取ってファイリングにくわえ、スキャンしてデータでも保管しています。紙だと劣化してしまったり、書類棚のなかで埋もれて探しにくい。けれど、データならば検索で一発で探し出せます。またコピーでは白黒だけど、データならばカラーでも大丈夫。直接書き込めないけれど、付箋などを貼ったままスキャンすれば注意事項もあわせて残せますし、とても便利です。
会社で年金委員および社会保険委員をしていますので、協会けんぽやら日本年金機構やらの案内は、私のところへ届きます。算定基礎届などの社保の定時提出書類のガイドなど重要な案内もあります。こうした冊子類は自宅へ持ち帰ってスキャンしてから、会社で原本を保管するようにしています。そうすれば、自宅でもオフのときに確認でき、出社前に準備ができるからです。
WordやExcelで作成した書類も完成させたのならば、PDFか、XPS Document Writerの形式で保管すればデータを改変されずに、そのまま印刷できますし、閲覧にも耐えられます。【Ctrl】＋【P】で印刷画面を呼び出し、プリンタの選択を変えればいいだけですね。ちなみに、プリンタの選択でFAXにもできますので、FAX用の書類をわざわざ紙で出力しなくてもいいということも、勤務先で学びました。FAXなんて一度送付したら不要になることが多いですから便利なことこの上ない。
以前はなんでも、本のコピーでもバカスカ複写しまくっていましたが。
インク代もかかるし、かすれるし、ずれるし、いいことないわでやめました。専門書や業界新聞、雑誌などもスキャンに手間はかかるけれどカラー保存できて便利ですし。クラウド保管すれば、どこでも見られるようにもなれますね。分厚いマニュアルを持ち歩かなくてもOK！
紙はコピーするのは楽なのですが、廃棄するときにかなりかさばります。
裏紙をメモ用紙にするにも、個人情報や機密情報の漏洩もありますし、慎重にならざるを得ないわけでして。
紙で保管したいときはなにかを事後的に書き込みたいときや、修正事項があってアカを入れたい書類に限定しています。結局大量に紙で保管しファイルしたはいいが、見返すことがない書類ができてしまうからです。なんでもかんでも、ありがたがって保管する癖をやめたいですね。
ちなみに私はPDF保存自体はイラレやフォトショを使っていた時には知っていましたが。
MicrosoftのファイルをXPS形式で保管するのを知らなくて、これはとても便利だなと思いました。ダウンロードしたファイルもPDF保管できないときは、この形式にすればよいので。ファイルの形式って、あんがい、学んでいなくていい加減に使っていたりしますよね。
ファイル名は「20220810_書類」など頭に日付などのナンバーを入れた方が検索しやすく、また並びもよくなるそうです。ファイルの名前もついつい中身がわからない適当なものにしがちですが、共有するファイルならば気をつけないと駄目ですよね。
今回はとてもとても初歩的なのですが、事務職としてはあたりまえに知っておきたいITのお作法でした。
Excelのスキルがどうたら以前に、データを適切に保管し、発見しやすくするのは、とても大切なことなのです。
（2022/08/06）
アクセス
トータル
