タイピングをさぼったせいで、最近またブラインドタッチができづらくなった管理人です。
正直、タイピングの練習してる時間があったら、他の勉強したいのにな、と思ってしまいます。
パソコンスキルが実はヘボいことを自覚している芸術系ヲタクの私ですが。
そんな私は、士業資格やら日商簿記2級やらを取得して、晴れて事務系の正社員就職ができても、転職をくりかえしても、、職場でいつも苦労していたのがエクセルでつくったデータです。
会計ソフトのような業務ソフトだと、数字入力だけで済みますよね。
でも、エクセルの怖いところは数式が入ってて、うっかり壊してしまうと、データがめちゃくちゃになってしまうところ。
自宅にパソコンがあるのに、もっぱら触ってるのは、ブログ記事や契約書の作成のワードのみ。
エクセルはやはりどうしても苦手意識がありました。だって、ただ数字計算のソフトでしょ、電卓叩いた方が早いし、とか思っちゃう。最新版のOfficeアプリ搭載のノーパソを買っても、エクセル用の教則本を買い込んでも、ほったらかしのまま。
そう、私はエクセルの本質に気づかず、ずっと舐めていたんですね。
ところが──。
ある日、職場でGoogleスプレッドシートを使っていたんですね。
ご存じ、エクセルのような機能をクラウド型にして、ネット上で共同編集できるという。で、職場の上司がつくっていたシートを見ていたら、これ、自分でつくったら面白そうかも、と思ったんですね。
スプレッドシートは、エクセルとリボンの場所が異なっていてややこしいのですが。
だいたい似ているので、エクセルを使いこなせたら、これもできる…かも。そう確信したのは、職場で簡単な業務マニュアルを表形式で作成してみたときでした。日付を早く入力できないか? 複数のセルをすぐ選択するには? 罫線を引くためのダイアログを呼び出すには? 手入力ではなくプルタブで選べば? 見出しを固定したら、スクロールしても消えなくて済むのに。
おそらく、エクセル強者さんなら当たり前の機能について、私が知りたい! 習得したい! と思った瞬間でした。
これがもっと進むのは、個人事業上の会計処理をしていたときです。
年末年始にかけて会計ソフトで記帳作業をしますが。その下地となる、収入帳や経費帳をデータ化しておく必要があります。それまで紙の帳簿にひとまず記帳して会計ソフトへ、という流れをやめて、エクセルの一枚のシートに収入、経費、そして税金の試算までできるように、セルをつなげてみたんですね。
そうしたら、数字をいじるだけで、経費の概算ができたり、来年の予定納税額がわかってしまいます。経費にしても、テーブルにすれば、勘定科目ごとにフィルターを掛けて、その科目だけの合算ができます。もちろん、月ごとにもできる。わざわざ会計ソフトの総勘定元帳やら、残高試算表やらを開かなくてもいいのです! これは便利! タブは年度ごとにすればいいだけ。勘定科目ごとにタブ分けなんかしたら、あちこちコピペが大変です。
今では、なにかあると、エクセルで活用できないかと考えるようになりました。
たとえば、買いたい本のリスト。定価、中古価格を登録しておけば、購入予算が立てやすくなります。固定資産の減価償却だってできる。貸借対照表だって、損益計算書だって、ざっくり簡易的なものがつくれます。元入金の試算だってできる。
つまり、エクセル上達のコツは、自分がつくりたいと思う資料を真っ先に思い浮かべることですね。
今までは、マニュアルを見ながら、操作法を覚えていかなきゃと思ってたけれど、そうではないんです。パソコン教室に通っても、MOUSなどの資格をとっても、動画で学習してもダメ。自分がやりたいと思ったことを、どうしたらできるか、そのために必要なスキルはなにか──つまり、目的(ゴール)から設定しないといけなかったんですね。
エクセル含めたパソコンのマニュアル本はいくつか読みましたが。
売れ筋の本でも、やりたいことがすぐ見つからないこともあります。そういう場合は、ネットで検索した方が早いでしょう。本だと固い言い回しにされているけれども、ネット上の初心者向けのサイトは、わかりやすい言葉でていねいに書いてくれています。
あとは、それを繰り返すだけですね。
千本ノックと同じです。やはり、指になじまないと覚えられない。
なぜ、今まで職場のエクセルで挫折していたのか。
それは、他人が勝手につくったデータだからです。既製品のデータをいじっているだけでは、何も学習しません。ただ、ポチポチ、入力してるだけの何も考えない猿と同じです。
でも、自分でイチからつくれば、数式もわかるし、参照元やデータ同士のつながりも見えてきます。項目をどうつなげて、どういった結果を示したいのか。それがわかってくるんですね。
自分で、自宅で、個人事業上の経理作業でエクセルを使うようになってから。
これまでの職場で見ていたエクセルのデータの不思議だった部分が、やっと理解できるようになりました。中年の中途採用者は、エクセルの基本なんて、職場で手取り足取り教えてなんかくれないのです。
私は40代にしてやっと、エクセルの何たるかがわかりはじめてきたところです。
あまりに遅きに失した感があります。どうか、事務系はじめ会社員の皆さんも、現在、事業主の方も、これから起業される方も、エクセルだけは侮らないでください。味方につければ、こんなに可能性がひろがるアプリもありません。これからは、データ活用の時代がくるのですから。
最近のエクセルは、カラフルな装飾もできますから、グラフィックで美しくもできます。ただし、あまり凝りすぎると時間を奪われてしまうんですよね。
企画編集職でイラレやフォトショに慣れた私はついつい過剰にカラフルにつくりこんでしまうので、注意したいです。会社のエクセルが触っていてつまらなかったのは、そのせいだったのでしょう、きっと。シンプルなほうがcsvデータに落とし込めたり、加工できるからいいのでしょうけどね。
ちなみにいつか挑戦したいのは、マクロを組むことです。
でも、ひとまずは個人事業上に必要な最低限の機能をおさえておきたいですね。何が使えるかよりも、それを使って何ができるかのほうが大事ですから。いくら流行りのITツールでも、不要ならばわざわざ慣れる必要があるのかと思いますし、昔のポケベルみたいに、いつのまにか廃れて使わなくなったら意味ないでしょう。
(2022/02/26)