陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

京四郎と永遠の空 「恋蛍」 その1

2007-02-13 | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女


またポストかよ!!


拝啓、私の読者様。前回、京四郎の失策によって闇底へ呑まれてしまった白鳥空。なんと今回も、のん気に脳内王子様へ状況報告でスタートですよ!これって結局、形式的なもので本筋とは無関係なのかな?そういえば「神無月」での予告も含めた姫子のモノローグって、未来の彼女が千歌音との想い出を思い出すかたちになっているのかもとも考えていたんですが。あれぐらいの落ち着きある語り口調だったらば、まだ耳に馴染めるんですがね。空白の夢見鳥、白鳥空が投函しているのは果たして夢(そらごと)なのか、現実(まこと)なのか…。回を追うごとに手紙が重い音を立てているような気がするのですが、あのポストはいったい空のどんな気持ちを溜め込んでゆくのでしょうね。


このままどこにも着かなければいいのに、なんてブライダル気分だった少女の終着駅は、廃棄された地下鉄道からさらに地下にあった化石化された学園。その名も「白骨学園」!!『キン肉マン』に出てくる骸骨男みたいなのがセーラー服着て授業受けてるんでしょーか?(想像したくねぇっ)


転落の際に空を庇ったらしく、京四郎は深手を負って気絶していました。怪我をしても決して顔面に傷は負いません。イケメンヒーローの鉄則です。だって、京四郎の取り柄は顔だけだから!前回どう見ても頭から谷底へまっ逆さまだったのですが、よっぽど器用な落ち方をしたのでしょう。しかも今回は、暗い過去が暴かれちゃうっていう、お約束その2つき。


一話で白馬に乗って颯爽と片腕一本で落ちかけた空を拾い上げた王子様の影は、もうどこにもありません。そして、この四話からは、京四郎最弱伝説の始まりです。えーいっ!この軟弱男が!!千歌音ちゃんなんて、巫女の儀式で姫子を庇って珠のお肌を傷つけても呻き声ひとつあげなかったんぞ!!


そもそも京四郎が怪我したのも、自業自得なんですけどね。正義の味方が囮作戦なんて、卑怯だと思わないんでしょうか、白鳥空。ちなみに彼の姑息というか脳みそ足りない戦術のほどは、次回でさらに明らかに(笑)


せつなは上空でたるろってとの防戦で手一杯。空が助けを呼ぼうにも、闇からは何の返事も返ってきません。でも、思わずせつなちゃんを頼っちゃうあたり他力本願なんだけれども、やっぱり、いつもせつなちゃんのこと考えてるのかしら?今回は、二人だけのお風呂シーンなどが皆無なので、残念です。京四郎のせいで!京四郎のせいで!愛する二人の乙女が離れ離れですよ(泣)


空は失神したままの京四郎の身体を引きずって、保健室へ。救急箱のなかは黒い悪魔の巣窟(ぞわっ!)左腕からの出血がかなり酷い状態。なぜかいきなりスカートの裾を破いて、包帯代わりにしちゃいます。袖を破らなかったのは、京四郎に脱がされたトラウマのせいでしょうか?大きいお友達むけのサービスです(…じゃなくて、あとで判るんですが胸元に浮かんだ紋章をみせないためだったんでしょうね)


スカートだけじゃ足りなくて、ショルダー部分も使ってましたけど。ちゃんと煮沸消毒すべきだと思うんですが、どうせアニメなのでつっこんではいけませんね(笑)っていうか、この制服こんな使われ方するの?!最終回での血染めの包帯→花吹雪舞う中での紅い糸イベントは、せつなちゃんと空でやって下さいね!!(だから、ないっつーの)


なんとか手当てを終えた空は、自責の念に駆られます。


「私、なに浮かれてたんだろ…せつなさんみたいに闘えないくせに。護れないくせに。綾小路さんの手当てひとつ満足にできない、役立たずなのにいい気になって…空っぽだ、私…」


大粒の涙を流す空。前回も(湯煙で判りづらかったけれど)せつなの身の上を思って瞳に涙を光らせていたけれど、こんな盛大な落涙をみせるのははじめてですね。自分かわいさの涙といってしまえばそれまでなんですけど。一話でも京四郎とせつなのキスを見て涙を零してましたが、哀しみを募らせていくことは空にとって新しい存在に身を変え、力を発動させる引き金になっているようです。とすれば、もしやせつなちゃんのキスも京四郎の指図があって、空を覚醒させないように配慮したもの?…なぁんて考えたら、せっかくの百合煙るお風呂シーンが台無しですよ…トホホ。


彼女がいつも架空の王子様あてにおどけた(本人はいたって真面目なんでしょうけど)手紙書いて精神のバランスを保っているのも、真人間であり続ける為の本能なんでしょうかね。


ベッドに臥して小康状態の京四郎。悪夢にうなされてます。「兄さん…僕が守るから…兄さんッ…」


小西の喘ぎ声がなんか妙に色っぽいんですけど(苦笑)お姉さま方が喜びそうです。こんなサービスしても、このあとで色男の化けの皮はがれるんですけどね。朦朧とした意識下で空の拳を求めて握り締める京四郎。病床でタヌキ寝入りしつつ看護婦の手を探ってしまう、エロ入院患者っぽくてたいそう嫌です!


正義の味方を標榜していながら、その実復讐鬼でしかない男、綾小路京四郎。その素顔やいかに?


前回からちらつき始めた京四郎の兄カズヤの存在が、四話にして明らかに。鳳暁生と桐生冬芽を足して二で割ったような美形インテリタイプ。京四郎が妹だったら大変なことになっていそうです(爆)


再三再四、自分の行動の指針ともなり、夢にうなされてしまうほど京四郎のなかで、その面影は厚く重く拡がっていました。救いようの無い重度のブラコンです。それに比べ自分のために殺人を犯した実兄を十六歳まで忘れていたソウマ…返す返すもツバサ兄さん不憫ですね(笑)


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