気になるニュースをみつけました。
「アニメ:制作現場から悲鳴 労働環境改善求め協会設立へ」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071013k0000m040154000c.html
すさまじいですね。以前から製作環境が劣悪とは聞いてましたけど。
理由はいろいろ。
現場サイドに資金が下りないのは、広告会社やテレビ局が中間搾取しているらしいとか。韓国・台湾に下請けさせているので、現場の人件費が下がっているとか。
社会保障がととのっていない業界って、別にアニメだけにとどまっていなくて、デザイン事務所とかDTP関係とかあると思います。大手はもっと待遇いいのかもしれないけど。
好きでやっている仕事だから、一人が辞めてもいくらでも人が集まる。そんな感覚なんでしょうか。別にアニメだけに限った話じゃないですけど。
よくアニメの二次創作のサイト様で、もともとアニメーターだったというひとが多いのです。やはり夢だけ追いかけても続けられないのでしょうか。好きという気持ちが薄れてしまっても、惰性で仕事をこなしてゆく意志がなければやっていくのは難しいと思います。
よく放映時のアニメの作画が乱れていて、DVDで修正するのを批判する声があがっていますが、こんな状況ではやむをえないのかなと思いました。DVDやアニメグッズの売り上げは、現場の懐にははいらないのでしょうか。
いわゆる娯楽というものはあくまで剰余価値であって、かならずしも生きていくために必要なものではない。でも、「人間として」生きていくには大事なことを教えてくれることがある。アニメとは親しみやすいイメージで、たいせつなことを伝える現代の最適な表現手段なのです。なぜなら、それが人間(あるいは人格)を描いているものだから。
物語をつくるのって、すごく時間がかかる作業ですが、時間をかけたからといっていいものができるとは限らない。いいものであっても、売れるとはいいきれない。また多額の資金を提供したからといって、それに見合ったものができるとはいえない。
貧しい状況であっても、恵まれていない環境でさえも、豊かなイメージやこころを打つようなすばらしいストーリーが生まれることはあるのです。それは創造の奇跡です。千円の食事をしたら、最高でも千円分の価値しかもたない。けれど、数千円の物語を観てこころのなかに得た感動は、その値段をはるかに超えるものであるはずです。
私ができることは、夢を紡ぎだしている方々の待遇がすこしでも良くなるように祈ること。いい物語があったら、なけなしのお金をかけること。その魅力を書き残していくこと。それだけです。
「アニメ:制作現場から悲鳴 労働環境改善求め協会設立へ」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071013k0000m040154000c.html
すさまじいですね。以前から製作環境が劣悪とは聞いてましたけど。
理由はいろいろ。
現場サイドに資金が下りないのは、広告会社やテレビ局が中間搾取しているらしいとか。韓国・台湾に下請けさせているので、現場の人件費が下がっているとか。
社会保障がととのっていない業界って、別にアニメだけにとどまっていなくて、デザイン事務所とかDTP関係とかあると思います。大手はもっと待遇いいのかもしれないけど。
好きでやっている仕事だから、一人が辞めてもいくらでも人が集まる。そんな感覚なんでしょうか。別にアニメだけに限った話じゃないですけど。
よくアニメの二次創作のサイト様で、もともとアニメーターだったというひとが多いのです。やはり夢だけ追いかけても続けられないのでしょうか。好きという気持ちが薄れてしまっても、惰性で仕事をこなしてゆく意志がなければやっていくのは難しいと思います。
よく放映時のアニメの作画が乱れていて、DVDで修正するのを批判する声があがっていますが、こんな状況ではやむをえないのかなと思いました。DVDやアニメグッズの売り上げは、現場の懐にははいらないのでしょうか。
いわゆる娯楽というものはあくまで剰余価値であって、かならずしも生きていくために必要なものではない。でも、「人間として」生きていくには大事なことを教えてくれることがある。アニメとは親しみやすいイメージで、たいせつなことを伝える現代の最適な表現手段なのです。なぜなら、それが人間(あるいは人格)を描いているものだから。
物語をつくるのって、すごく時間がかかる作業ですが、時間をかけたからといっていいものができるとは限らない。いいものであっても、売れるとはいいきれない。また多額の資金を提供したからといって、それに見合ったものができるとはいえない。
貧しい状況であっても、恵まれていない環境でさえも、豊かなイメージやこころを打つようなすばらしいストーリーが生まれることはあるのです。それは創造の奇跡です。千円の食事をしたら、最高でも千円分の価値しかもたない。けれど、数千円の物語を観てこころのなかに得た感動は、その値段をはるかに超えるものであるはずです。
私ができることは、夢を紡ぎだしている方々の待遇がすこしでも良くなるように祈ること。いい物語があったら、なけなしのお金をかけること。その魅力を書き残していくこと。それだけです。
はじめまして、亜夜様。管理人の万葉樹と申します。
この記事がそんなに反響を呼ぶとは思わなかったのでびっくりしています。
>私も二次小説を書いていますが、それを人に話すのはためらう事があります。
私も現実の自分を知っている方にはお知らせしていません。素材にしているものが観るひとを選ぶアニメだからというのもありますが、あくまで他人様のつくったキャラと世界観をお借りして作家のままごとをしているにすぎないという負い目があるからです。ただ、二次創作をする理由なんてひとそれぞれですし、ようは他人にどう思われようが自分が楽しくて書きたければ、伝えたい想いがあるのならば、書くべきなのではと思います。誰にもそれはとめられない。
>アニメやおたくという言葉にあまり良いイメージがない。
一時期世間を賑わした凶悪事件の影響でアニメファンのイメージが悪くなっていましたね。いまは逆に秋葉原カルチュアーが外国人にバカ受けしてたり、メイド喫茶が繁盛したりていて好意的にとりあげれているのかなと感じます。三十代でなつかしのアニメに詳しいいひとがモテたりするし、隠れオタなひとって結構います。戦後世代なら日本人にうまれて、おそらくアニメの恩恵を受けていない人ってほとんどいないのではないでしょうか。ほとんどのアニメ好きなひとは良心的なひとたちです。おたくと呼ばれる熱狂的なファンの活動がなければ、どんなすばらしい物語であってもひとに伝えられることはありえないでしょうし。
問題なのは、アニメやおたくという言葉のイメージを悪くしているひとたちです。人の心身を傷つけたり、金品をだまし取ったりのような犯罪まがいの行為をするひと。そんなひととおなじ作品を好きになっているなんて悲しいですし。某事件でNHKの少女アニメの名が一躍知られてしまいましたけど、ファンの方も制作者もすごく悔しい思いをされたのではないでしょうか。
私はアニメ界の待遇の悪さは、こうした一部のファンによる心ない行いも関係しているのではと思っています。世間体の悪い仕事をしている、でも好きでやらせてもらっているんだから悪環境でも我慢しよう。そんな諦めのような精神構造になってしまっているのではないかと。過保護にしすぎるとかえって文化が育たないということもありえるでしょうが、すこしでもいい作り手が育つような仕組みにしてもらえたらと願っています。いいアニメが観たいと願うのなら、現在のアニメの質の劣化を嘆いて酷評するより先に、なぜそれができないのかという状態をみつめて改善できるように発言することが大事なのではないかと思うのです。
それから、亜夜様の二次小説拝読させていただきました。
私は「テニプリ」などはあまり詳しくないのですが、北条司作品はすごく好きですよ。「シティハンター」は昔コミックス全巻揃えてましたし、「キャッツ・アイ」はもうもう大ファンでした。ちなみに「エンジェルハート」の脚本をされている植竹須美男先生は、うちのブログで紹介している「神無月の巫女」というアニメのシリーズ構成をされた方です。ひじょうに泣けるお話なので、もし機会があればご鑑賞なさってみてください。
では小説の執筆頑張ってくださいませ。あたたかいコメントありがとうございました。
亜夜といいます。
ブログ読ませていただいたのですが、
思わずブログの内容に見入ってしまいました。
日本のアニメは、世界に誇れる素晴らしい作品だと、
私は思ってます。
だからこそ、実際の現場の状況が劣悪というのは、
心が痛みます。
私も二次小説を書いていますが、
それを人に話すのはためらう事があります。
アニメやおたくという言葉にあまり良いイメージがない。
それが現実にあるからです。
でも、素敵な作品がもっと世に出て、
アニメなどのイメージが上がってくれば、
そんな偏見もなくなっていくのではないかと思うのです。
だからこそ、制作に関わる人達が
苦しむ事のないよう、切に願います。
制作者の方々には、もっとがんばって欲しいですから。
はじめまして、アニメ小僧様。
まさか、こんなおふざけブログにご年配でアニメに見識のある方が書き込まれると思ってもみなかったので、驚いている管理人です。
>人件費の問題で、それを海外に頼るのもアニメ界だけの問題ではない
私の知る限りですが、製造業なんかがそうですよね。人件費を抑えるために、大手の工場が中国などに海外拠点をおいた。その結果として、海外に技術を搾取されてしまう、逆転現象が起きてしまっています。文化にしろ工業技術にしろ、その国独自のものではありえないので流出するのはかまわないのでしょうが、問題は熟年世代が長年現場で培ってきたスキルが日本の若い世代に蓄積されないことです。また日本の生産現場でも、劣悪な状況や待遇で労働を強いられているひとは多くいます。アニメ界の状況は、こうしたここ二十年来の日本のものづくり業界の空洞化現象の最終段階なのではないかと思います。生まれた時から与えられることに慣れてしまっている若年層ほど、創造よりも消費することを好み、しかも根拠のない不満をぶつけている。(自分もそうだったりしますが)
現在、景気の上向きもあって、多くの製造業界では自前の人材育成にようやくお金と時間をかけはじめたみたいです。アニメ界もはやくそうなって欲しいと願うばかりです。今回の記事は、この現状を知ってもらいたくて書きました。アニメにしろ、食べ物にしろ、自分が身近に手にしているもの、愛好している商品をつくっているひとが悲しい思いをしているなんて、辛すぎますから。
>お金だけになって、売れればいいなどの心の無い作品にならないことを願います。
これはすごく判断のむずかしいところですね。私も利益優先で中身のない物語なんてみたくありません。しかし、制作には巨額の元手が必要でそうなると、スポンサーや世間のご意向もお伺いしなければいけない。ですからやっぱり、売り上げ目的なアニメだって必要だと思います。私はいわゆるこうした「商品」と、ほんとうに物語として機能している、ひとに訴えるものがある「作品」とは別物だと考えています。ただし、どの作品が前者だとか、後者だとか選別するのはひとそれぞれです。もし、自身が無価値なものだと見下していても、他者がそれに寝食を削るほどの熱意と投資をしているならば、それはそのひとの人生にとって必要ですばらしいものに違いないわけですから。
多くのひとに共感されるものをつくるか、それとも判る人だけに訴えるものにするかは制作者側の判断でしょう。ひじょうに倫理的に問題が多々あって世間様からは見向きもされなくとも、日本経済にちっとも貢献しなくても、それが存在してくれたことによって救われた、そんな作品だってあるのです。私がこのブログで紹介しているものは、そんな物語です。
それから、そちら様のブログ、拝見させていただきました。
珍しいアニメのご紹介をされているとのこと。すごく興味津々です。アニメ小僧様のブログに感化されまして、昔好きだった人形アニメのことなど思いだしました。うちは基本いま流行りの「萌え」アニメと呼ばれるものを扱っているのですが、機会があればそれについても記したいと望んでいます。
私の見識を深めるようなコメントをくださり、ありがとうございました。GIFアニメーションの制作も頑張ってくださいませ。