陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

余った野菜の寿命をのばしてみよう

2025-02-02 | 家庭菜園・庭仕事・田舎通い

イモ栽培の本を読んでいたら、とある農家さんが台所のごみ箱に捨ててあったジャガイモの芽から、たくさんのイモが獲れてしまった、と書かれてありました。
通常、市販のジャガイモは栽培に向かず(病気を得やすくなるため)、ほんらいは種イモを買うべきなのですが。それでも芽が出た野菜をみて、活かせやしないかと思った野菜づくり屋は多いはず! 

そこで今回の日記は、誰でもできる! 明日からできる! 超簡単なネギ栽培です。材料は市販のネギの根もとだけ! ほんらいは捨てるはずの余り部分なので、失敗しても損はない! 死体を継ぎはぎさせて人造人間をつくったフランケンシュタイン博士のような気分です(その喩え、おかしくないか?)

我が家は同居人が園芸好きなので、余った鉢と土をわけてもらっています。
なので材料費、ほんとどゼロ。というか、このネギ植え付け栽培がしたいがために、一束100円程度の安価な入手先で余分にネギを買い込んでしまいました。栽培も楽しめるうえに、おいしくいただけるのです。なんて楽しい趣味なのでしょう。これだから野菜づくり道楽はたまりませんな。

買ってすぐに、根もと以外は刻んで冷凍保管します。
根だけを残したあとはなるべく、すぐに植え付けたほうがよく、植え付け前に水に浸けるなど乾かさないほうがいいでしょう。

ネギのように丈が長い植物はそれだけ長く根を張るので、深めの鉢を選びました。
この土は前年までもみじの苗木を植えていた園芸用の土なので、元肥(植え付け前に施すもの)を省いています。

この鉢も下敷きの皿も百均で手に入ります。
これは地面と接しないようにブロックの上に置いています。地面に近いと日あたりが悪くなるし、保温性も悪くなるからです。

野菜をプランター栽培からはじめる方も多いでしょう。
鉢はかならず底に穴が開いているもの、土を入れる前に網を底に敷く。そしてかならず水受けのお皿を敷く。この水うけ皿に水がたまっていない夏場は水やりしたほうがいいですが。溜まりすぎている場合はボウフラが湧くので、水を捨ててたまに洗った方がいいかも。

コンクリの上に鉢を直置きすると絶対に傷みます。
ベランダで栽培するとコンクリが浸食されて、階下の雨漏りの原因になりますし、土が流れて排水溝が詰まったりもします。賃貸暮らしのマンションではおススメできません。我が家はその昔、ベランダに鉢植えを置いていたせいで、防水工事を二回ほどやり直しになりました。



こちらは10月27日(上)と11月4日(下)の植え付け分。
11月半ばまでは気温も高め。11月14日および29日と、ほぼ2週間ごとに収穫。翠の分を1センチほど残してハサミで切るだけ。

すでに2回収穫しているので、さすがに枯れてしまった個体もあります。
やや密集して植えすぎかも(笑)。11月下旬になると気温が10度を下回る朝もあったので、さすがに伸びが悪くなっています。12月6日に鳥ふんを追肥として与えたらやや持ち直した感があります。コマツナと違って卵の殻粉末では効き目がないようで、カルシウムを吸収して育つタイプではないのでしょう。



現在伸びざかりのこちらは11月22日植え付け分。
第三弾めは茎が太めでしっかりしたネギをチョイス。撮影日は12月10日なので、20日ほどでやっと15センチほどの高さに。そろそろ一回目の刈取り時期ですね。切ったばかりのネギは青々しくて香りもあり、みそ汁の具にはぴったり。色も生えます。冷凍ものはどうしても解凍するとしなりがち。



これは第四弾め、12月2日植え付け分。
さすがに四回目なので、鉢の中で当分な間隔で配置できるようになりました(苦笑)。筆の柄の先で穴をほじって、根を傷めないように押し込んでいます。

とても不思議なのは、植え付けたあとに、翠部分が二重になってきたり、二またに枝分かれしたりすることです。売りものの長ネギは太く枝分かれしたのもありますが、細ネギは何となく一本すっきり立っている印象だったのですこし意外です。そういう設計図が遺伝子にあるのかな。

植え付けしてすぐは土と活着させるべく水やりをしました。
そのあとは夏場ではないのであまり水やりをした覚えがありませんが、放置ぎみでもけっこう育ってくれています。


ネギは通常、家庭菜園では育てやすい食材。
葉が虫に食われやすくないですし。間引き分を移植すれば、畑ではたくさん獲れるはず。

しかし、私の管理する畑ではぜったいにやりません。なぜならば強風が吹くので折れやすい。さらにこの畑は毒性のあるスイセンの種が点在しているので、ネギと間違いやすいからです。タマネギやニラも大好きで育てたいのですが、スイセンを駆逐しない限りは難しいので断念しています。まあ買ってもさほど高くはないですし…。

なお教本によればネギはユリ(ヒガンバナ)科。
土寄せで藁を仕込んだり、けっこう栽培技術が必要そうなので、やはり育てたくはありません。難易度も高め。なのに翠の部分が細いせいか、スーパーではけっこう安めに売られていますよね。主菜になりにくいからでしょうけども。

我が家はニラも好きでおうちラーメンのときはかならずトッピング。
安く買いこんで刻んで冷凍保存しています。ニラはネギに比べると育てやすいうえ、成長点を残して切ると10回ぐらいくりかえし収穫できるコスパよしの作物なんだそうです、自然の力ってすごいな! いずれはプランターで育ててみたくはあるのですが。



こちらはおまけの実験材料。12月3日に植え付け。
なぜか冷蔵庫で保存中のニンジンから可愛らしい芽がでていたので(!)、ヘタだけを土に埋めたもの。根がでていた紅い部分は食べてしまったので、このままだとやはり育たないようですね。その昔、この状態でお椀の水に浸けたまま日光浴させるとっけっこう葉が伸びたことがあったのですが。駄目になったら畑の肥料になるだけなので、べつだん惜しくもないのです。



(2024.12.10)

【追記】
このネギは12月19日に刈り取ったのですが、新鮮で風味があって、なかなか美味でした。
前日に、鶏ふんを撒いたら、寒い日にもかかわらず1センチぐらい急成長していました。やはりとれたてすぐを食すのは格別な贅沢ですね。




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