午後から妻を連れて、湯河原の温泉へ出かけました。湯河原町営の「こごめの湯」で1時間ほどゆっくりと入浴した後、夕食は函南・三島方面へ出てエビフライでも食べようということになりました。
湯河原の温泉街から箱根へと上る急な山道にさしかかって間もなく、「おや? クロツグミ?」と思う美しいさえずりが聞こえました。すぐにクルマを停めてみると、道の反対側の約10m先の木の枝に、全部で4羽のツグミ大の小鳥がいます。しかし、この日は元来雨の天気予報で、バードウォッチングの予定は全くなく、双眼鏡もカメラも望遠レンズも何も持ち合わせていません。妻と二人で目を凝らして肉眼で姿を追うと、一瞬ですが夕陽を受けてかなり赤茶色の全身が見えました。「あれっ!クロツグミじゃない。いったい何者???」 クロツグミならほぼ全身、特に胸から頭は真っ黒なはず。しかしその美しい歌声は確かにクロツグミ。とりあえず、手持ちの携帯電話機を向けて歌声を録音しました。
http://pacificblue.homedns.org/karuizawa/DocLib1/20090606ガビチョウ.wma
家へ帰ってから図鑑を開いても、やはり正体が判りません。妻は「アカハラによく似ている」と言いますが、いくら何でもアカハラがこれ程異なる歌声で囀るとは考えられません。Webで調べたところ、ここ数年、特に神奈川県などでクロツグミとよく似た歌声のガビチョウが増えているそうで、どうやらこれのようです。ガビチョウは中国からの帰化種で、ペットとして輸入された個体が逃げ出したか放たれて野生化したらしいです。