父の旅立ちを見送ってから2ヶ月あまり、その少し前から遠出を控えて備えていたので、伊豆大島へはおよそ4カ月ぶりのダイビングとなりました。季節外れの台風21号が台湾で暴れたあとの残骸低気圧の予報で、東京からの高速船が出航してくれるか気を揉みましたが、初日は滞りなく大島へ到着することが出来ました。
今回は、先日買い換えた新しいカメラのソニーのα6700に、E18-105mm/F4ズームレンズを付けて、こちらも新しくなったSeaFrogsのハウジングに納めて持ち込み、進水式となりました。さっそくダイビング器材を支度して、秋の浜へ潜りました。水温は24℃、透明度も15mくらいあって快適ですが、空は厚い雨雲に覆われていて若干薄暗い海中です。木村君のガイドで際へ下りて行きました。手始めに見つけたのはベンケイハゼ。ところがカメラの勝手が全然違う!シャッタースピードと絞りの調整ダイヤルの位置が新しいハウジングで変わったのは事前に意識していたのですが、一番困ったのはモニター画面が薄暗い、というかほとんど真っ暗。ファインダーに切り替えて覗いてみても、やはり薄暗い。それでもいつも通り定番の1/125、F8、ISO400のマニュアルモードでとりあえずシャッターを半押ししてみると、AFは何とかターゲットを捉えていて、そのままシャッターを切ってみます。画像を確認してみると、一応ちゃんと写っていました。しかし、撮影前の薄暗いモニター表示やファインダー画像は、薄暗い海中ではとても被写体を狙ってシャッターチャンスを捉えるのは無理です。思いつく限りいくつかのカメラ設定項目を確認したり切り替えてみても、解決策が見出せません。
すぐ近くではガイドの木村君が、デルタスズメダイを教えてくれました。大抵はもっと深い30m以深に生息していますが、伊豆大島でも時々20m台に現れます。シコクスズメダイに似ていますが、尾びれの色が異なります。この子も、ターゲットライトを当てても薄暗いファインダーを覗きながら四苦八苦してシャッターを切りました。しかし、とてもじゃないけれど、真横を向いた瞬間とか、ヒレを広げた瞬間を狙うなんて見えません。それでもやみくもにシャッターを切った画像を確認してみると、露出もフォーカスもきちんと合っているので、あとはファインダーの問題だけ。
薄暗いファインダーを相手に悪戦苦闘しているうちに、絞りを開けるとファインダーも明るくなることを発見。ツノダシ3兄弟は1/125秒、f/5.6、白飛びしないよう、外付けストロボの光量も落としています。
さらにカメラの撮影モードを絞り優先オートモードにすると、ファインダー内は一気に明るくなって、今まで使っていたα6400と同じようにバッチリとファインダーで被写体を狙えることを発見。その代わり、シャッタースピードは勝手に遅くなってしまいます。このイサキの子供たちの群れは、とりあえずf/4ではシャッタースピード1/30秒で切れてくれました。
f/4で撮るなら、やはりこういう絵ですよね。
いろいろカメラ設定をいじくり廻しましたが、根本的な解決策は見つからないまま、撮影惨敗の1ダイブでした。
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昼食休憩を挟んで2本目は、美幸さんのガイドで同じく秋の浜へ。ー25mの砂地のウミトサカに3匹のニシキフウライウオが付いています。もうストロボ撮影は諦めて、ビデオライトで照らしながらカメラ任せの水中オートモードで撮影してみました。3匹並びは1/160秒、f/4、ISO400。
こちらは1/160秒、f/4、ISO1600。
ISO1600まで感度を上げても、画質はまったくもって素晴らしいですね。最新モデルの性能の高さを実感しつつ、腕前をもっともっと上げないと宝の持ち腐れですね。