先週書いたように、下手の人が勝手にしゃべりだして、上手の人の想定していた場所と異なる場合はどうすればよいでしょうか。
これもそのまま続けてもらいます。そのシーンが成立するように合わせていってもらいます。
このエチュードは、シーンが成立するようにもっていく練習でもあり、創作していく上で他者に合わせていく練習でもあります。
お芝居は台本に書かれているシーンを成立させればよいわけで、そこに役者がどれほど精緻な設定を持ってきていようとも、それを発揮してすべてをお客さんにわかってもらう必要はないのです。
おそらくこのブログのだいぶ後に出てくる、CDF(Creating Drama Factory)というお芝居の方法は、まさに集団創作のこうした醍醐味を表しています。
他の人によって自分が形成されていく、他の人のアクションに対してのリアクションを重ねることで自分の役柄が集団創作されていく、この方法論は実は人生とよく似ています。
それでできる限り、時間のある限り、ディテールまでわかるぐらい続けます。
たとえばレストランなら、それが何のレストランなのか、大都市にあるのか、地方にあるのか、などなどおそらく出演者が最初に考えてもいなかったような場所が創作されていればしめたものです。
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