訪問看護ステーションジョジョ(株式会社THS&EK)のご案内

ジョジョは医療ニーズの高い人の訪問看護、療養通所(デイ)老人ホームをしています

アル中さんと呼ばれる人8

2015-07-09 20:25:49 | 訪問看護
退院

譫妄はまだあるけど
急に退院する事になった
「本人も調子が良くなって」と連絡が入った
骨折して寝たきりで家は無理と言われていたけど・・・

本人も
「これではいかん」と言って
ポータブルトイレに腰かけたと・・・。

さては
誰か酒を持って行ったんじゃないのと聞くと
最近、今後の話(転院)の為に
数人の面会があったとの事

たぶん
アルコールが入ったから
寝たきりオムツからトイレに腰掛ける状態になったのだ


妄想はあるものの
訪問看護師はわかる
ケアマネもわかる

病院の職員には暴れているけど
訪問看護師には笑顔
家に帰りたいんだよねえ

退院翌日訪問した
喋る喋る
もう可笑しくて可笑しくて
今迄に無い良い表情だ
1時間たった。帰ろうとすると
「忘れとった。湿布貼ってくれ」
さっきから「どこが都合悪い」と聞くと
頭を指さしていた
何処が痛いのかわからないのに
帰る時間になると引き伸ばし作戦
譫妄があって
おかしな話はするが
看護師の終了時間はわかるようだ

短い時間で良いから訪問回数を増やしてくれと言ったが
短い時間にはならない
帰してもらえない
不安なのだろう

「今度はいつ来る」と尋ねる
以前も待っている事はわかっていたが
口に出して言うなんて・・・・・
それくらい不安なのだ
お酒も飲めなくなってきている
日ごと衰弱が感じられる
(退院して数日しかたってないけど・・・)


又訪問の度ドキドキする事態になった
でも彼がそれを望んでいるのだから
私たちは支えていかなければならない

それが在宅を支えると言う事だから
孤独死にならないように
出来るだけ訪問したいと思ってけど
介護保険の壁がある・・・・


退院後6日
説得しても聞かないが反論はしなくなった。

看護師にアイスクリームをくれる。
(だから要らないって・・・)
思っていても言えない。本気で怒るから
フラフラの身体で本気で怒るから

そして
自分から病院へ行くと言う。

入院してくれると思ったが帰って来た。

独居の人が輸液すると言う事は
1時間の訪問では終わらない。
途中で何かトラブルが無いか見に行かなければならない。
終了したたら外しに行かなければならない。
もう少し元気があれば
電話してくれるだろうけど出来る状態では無い
安否確認では(輸液中でもただの安否確認と判断される)
ボランティアでしかない。


看護師って・・・
やっぱり心配なんで出かけていく
叱られながら
様子を見に行く

介護保険
使える限界があるし
私も毎日ボランティアも中々困難
「在宅ではもう限界だよ」と毎回叱られながら話していたら

翌日、いよいよ諦めて入院すると・・・言った。

家で死にたいなら
私たちは
それはそれで支えるが・・・
迷いがあるならやっぱり入院してほしい