考え方の相違

転院を勧められる

１．訪問看護師が病状悪化で入院を勧める
家族は「家で大丈夫でしょう」と病院へは行きたがらない
ダメダメ入院と看護師が送りだす

しぶしぶ入院したが
暫くすると転院を勧められる

家族は本当に
一刻も早く家に帰りたいようで
入院中に経過の報告がある

入院して褥瘡が悪化した。どうしますか
・・・・と言われたんですけど。どうしますか？
治療方針まで・・・
家族から相談される

入院中の事、訪問看護師が何も言える訳も無く
「体調が悪いからね。今は仕方ないと思いますよ」
「病院の指示に従ってね」を繰り返す

そして
病院は
「家では難しいでしょう」と転院を勧められる
転院を勧められた時
「今迄通り見てもらえないのですか」と
ジョジョに、ある意味苦情の電話が入る
私たちは家族が良ければどんな状態でも看るけれど
病院が転院を勧めているのに家に帰って来いとは言えない

しかし家族は強く在宅を希望して
2ヶ月ほどで転院する事なく退院してきた
褥瘡は本当に悪化していた

２．今回も（違う病院、違う人なんだけど）
2ヶ月以上の入院になった
「家では難しいでしょう」と
転院を勧められた

家族は病院にいて
「ひどい目にあった。死ににかかった」
絶対転院はしないと言う

「家で看るのは大変だよ。頑張られ」と訪問看護師が言うと
「何言うとんがジョジョがいるから家に帰ると言い張った
あんたらもするがいぜ」と

入院前は5㎜程度だった褥瘡も、まだあるようだし
病院にいても死にそうになるし
何処にいても同じなら
あるていど落ち着いたら家に連れて帰りたいと
在宅を経験している家族は言う

３．私の母も心不全で入院になった
やはり「どこか入院」と言われたようだが
本人も望まないし死ぬのに不足の年では無い
「いい加減に家に帰ろう」と話した
本人も笑顔になったが
姉は「変な家族と思われたよ」と言う

こんな状態で家に帰るのか・・・・
病院の職員には中々理解できないようだ

私も病院看護師のままなら
そう思っただろうけど
今は家に帰したい気持ちはよくわかる

4．看護学生が実習の振り返りで

訪問看護の事は新聞などで見ていたが
ここまでとは思わなかった。
こんなんなら
自分の祖父も家で死なせてやりたかったと泣いた
そして
まだまだ訪問看護の事知らない人が多い
もっと宣伝してほしいと言う

しかし訪問看護にも当り外れがあるのは事実なので
何とも言えない

経験者と未経験者の相違
それとも感性の相違
どちらだろうか

富山の風景





呉羽の梨とねむの木の花
写真提供：古西孝司