Re-Set by yoshioka ko

■次なる一手は、あるか?

 ベーカー元国務長官ら超党派の「イラク研究グループ」が、ブッシュ大統領や議会に対してイラク問題解決のための報告書を提出した。主な内容は、イラク戦闘部隊の撤退やイラン・シリアとの直接対話を含む外交努力の促進を求めるものだ。

 だが、どうか?

 まず撤退、について。駐留米軍を無期限に展開すべきではない、と報告書は述べているが、「撤退」には3通りしかない。ひとつは即時撤退。しかしこれは、イラク内戦を激化させるだけであり得ない。二つ目は、一時兵力の増強、しかる後撤退。この案は共和党・民主党内でささやかれているが、先の中間選挙で示した民意を納得させるものかどうか・・・。

 3番目がイラクの治安を安定させた上で撤退、という考え方。ブッシュ政権が最も望むものだが、今のイラクの状況下で可能かどうか、といえば、答えは悲観的、といわざるを得ない。

 こうなるとあとは外交頼み。報告書はイラン、シリアとの直接対話の促進をいう。これまで「悪の枢軸」と呼ばわってきた国を、今度は対話の相手にするという「身勝手」もさることながら、アメリカの全面敗北につながるような選択を、ブッシュ政権は選ぶだろうか。

 ヴェトナム戦争に続くイラクでの敗北は、国民にも軍にも大きな「トラウマ」を残すだろう。レイムダック状態とはいえ、何らかの手を打たなければ更なる泥沼しかない、いわば崖っぷちのブッシュ政権が打つ次なる一手は、いったいなにか?

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「テロとの戦争」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2021年
2012年
人気記事