・秋の朝チゴハヤブサの声響く子別れの時子と距離を置く
・自虐的これが老人の悪い癖エンジョイライフ見つけに行こう
・孤独てふ大切な時我にあり心は鏡問い続けよう
・人生を振り返るとき秘密あり悔いというより贖罪ばかり
・避けられぬ退化と老化の現象の快く受けジョークで笑う
・作業せし合間合間に疼く背は妻にも内緒我が内に秘め
・原因を知りつつ密かに暮らしおり我の病は日進月歩
・酒などはやめる気力もない中に我が生き様と日々折り返す
教員の母と幼い私
そして
途中から一緒に
同じ方向の村へ帰る女性
母と気候の話をしながら
分かれ道に差し掛かり
「それじゃあ・・・」
「おしずかに」
そういって
この村の人々は
別れの挨拶をした
静かな気持ちで
帰ることの
大切さ
自分の放った
言葉の棘は
いくつもあったはずなのに
それらには気づかずに
人から放たれた言葉の棘を
忘れたことがない
独りよがりの
自分が年を取る