追いつけない友

沙羅の一番の友達はひろ子ちゃんです。

ひろ子ちゃんとは、15年以上前に働いていた病院で知り合いました

その頃、沙羅は准看護婦で、ひろ子ちゃんはヘルパーでした

お互いすぐに息統合し、生活環境も似ていたためによく話をするようになりました。

やがて、沙羅は高等看護学校へ、ひろ子ちゃんは准看護学校へ同じ年に入学しました。

沙羅は２年で正看護婦の免許を取り、ひろ子ちゃんは４年で正看護婦の免許を取りました。

お互い子供がまだ保育園で、とても大変な学校生活でした。

それからも別の病院で働いたり、ほんの少し同じ病院で働いたりしましたが、
ここ1年、お互い転職して忙しく連絡を取っていませんでした。

でも、近頃、無性に沙羅はひろ子ちゃんに会いたくて仕方がありませんでした。

でもいろんな用事があり、やっと今日連絡できました。

沙羅もひろ子ちゃんも夜勤があるのでなかなか連絡できないのですが、今日だめもとで電話をしたら、ひろ子ちゃんがでました。

いろいろ話していたらひろ子ちゃんも子供にお金が掛かり貧乏になので「アルバイト夜勤」を始めた。とのこと・・・


ああ私たちは本当にどこまでも似ているなぁ～と思いました。


ひろ子ちゃんのバイト先には２人の共通の友達斉藤の親父もいて彼も３人の子持ちだからアルバイトをして学費を稼いでいる。

このことは、とても沙羅の励みになりました。

ひろ子ちゃんは沙羅を平気な顔で追い抜きそれからは沙羅がいくら頑張っても追いつけない・・・

頑張ろう頑張ろう・・・今日は電話してよかったよ