それかもう毎日、ふたりは同じ場所で過ごした。
講義数の少ないモリアーティが、たいてい先に部屋へ着く。
あとに続いて、ホームズが入る。
寮へ入るまでの数時間。
この時間がなによりも楽しい。
今日も研究室へ、嬉々として向かう。
その足取りが自然と速くなる。
ドアを開ける。
「やっと来れました、1年目は講義が多くていけませんね。」
この言葉に応えるように、目線を送るもう一人のここの主。
「さぼって来てないだろうな。」
冗談めかして言う。
「大丈夫。
ただでさえ目立っているのだから、そんなマネしませんよ。」
笑ってみせる。
それはそうだ。
自分に必要のないものでも、学校の決めたれたルールに、
従わなければならないのだから。
「今日からレポートの為に、ちょっとした実験しようと思って。」
言いながら、カバンから書き留めたノートと、薬草の入った瓶を取りだす。
目がページを追う。
ホームズの細かい端正な字が見えた。
しばらく読み返しながら、考えている仕草。
頭の中に描く、その変化を、現実に起こそうとしている。
手を動かす。
棚から試薬を出したり、秤にかけたり、フラスコへ移したり。
その動きを、彼は横で見守る。
あたたかい視線。
心地よいと、ふたりが感じていた。
こんな日常が、ただ嬉しい。
何時間でも、ずっとこうしていたい。
お互いが同じように感じていた。
講義数の少ないモリアーティが、たいてい先に部屋へ着く。
あとに続いて、ホームズが入る。
寮へ入るまでの数時間。
この時間がなによりも楽しい。
今日も研究室へ、嬉々として向かう。
その足取りが自然と速くなる。
ドアを開ける。
「やっと来れました、1年目は講義が多くていけませんね。」
この言葉に応えるように、目線を送るもう一人のここの主。
「さぼって来てないだろうな。」
冗談めかして言う。
「大丈夫。
ただでさえ目立っているのだから、そんなマネしませんよ。」
笑ってみせる。
それはそうだ。
自分に必要のないものでも、学校の決めたれたルールに、
従わなければならないのだから。
「今日からレポートの為に、ちょっとした実験しようと思って。」
言いながら、カバンから書き留めたノートと、薬草の入った瓶を取りだす。
目がページを追う。
ホームズの細かい端正な字が見えた。
しばらく読み返しながら、考えている仕草。
頭の中に描く、その変化を、現実に起こそうとしている。
手を動かす。
棚から試薬を出したり、秤にかけたり、フラスコへ移したり。
その動きを、彼は横で見守る。
あたたかい視線。
心地よいと、ふたりが感じていた。
こんな日常が、ただ嬉しい。
何時間でも、ずっとこうしていたい。
お互いが同じように感じていた。
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