社会福祉を考える会 ユメこえ

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ON HOME15

2010-07-20 20:03:09 | ON HOME
ホームズとモリアーティ。

彼らが同じ研究室を使い、親しくなったことは、広い構内でさえ、

あっという間に広まった。

異端とも言える二人が、共にあるというのは、

周囲からは非常に目立つ。

これが新入生のホームズひとりであれば、また違った事になっただろうが、

最終学年であり、校内No1のモリアーティが一緒にとなると、

学生はおろか、教員教授たちでさえ、あまり口をださない。

学校社会の中では、一種孤立した存在となった。

そんな周囲の動きは、彼らふたりにとっては、

それほど気にならなかった。

正直、孤立することには慣れている。

無駄に集団でいたがる無力な者など、放っておけばい。

周囲のことなど、気にかけるだけ無駄というものだ。

 1年生のカリキュラムは講義が多い。

講義のあいた時間をみつけては、研究室で過ごす時間を作ってはいたが、

午後にならなければ、そういう時間もあまりなかった。

今日も講義のため、大講堂へ向かうホームズがいた。

空いている席にすわり、開始を待つ。

まだ時間にゆとりがあるため、生徒たちは席をはなれ、

いくつかの集団に分かれては、おしゃべりをしているのが目立った。

以前はその集団に交われない事が、ひどく辛かった。

しかし、今はかれたに対して特段、興味はなかった。

勝手に集まっていればいい。

最近はそんな風に思うようになった。

どんなに多数の人がいようと、自分にとって、

必要でない人間がいくらいても意味がない。

自分はそのふゅウ団と同じ、

いやそれ以上の価値ある、補って尚あまりあるだけの

友人がある。

だから、以前とは違う視線でみる事ができた。

「よお。」

集団の中の一人が、話しかけてきた。

向こうでは、他の人たちがこちらの様子をうかがっているのが見える。

なんだか、観察されているようで不愉快な感じを覚えた。

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