司馬遼太郎の関ヶ原
上・中・下巻
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風呂読書でボロってますけどね
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オイラの習性で
たびたび図書館から本を借りちゃうんで、
他の本に浮気しちゃって、
時間かかりましたが、
ようやく関ヶ原も終盤に差し掛かっております。
歴史好きのオイラは当然、関ヶ原のあらすじは読む前から知ってますが(エッヘン
)
関ヶ原合戦図
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この西軍(石田側)が負けに転じる頃には、いろいろ感銘を受ける文章があります。
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特に・・・、
大谷刑部吉継の自刃までの進行がたまらないのである。
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吉継は、松尾山に陣取る小早川秀秋の15000が裏切るまでを想定内とし、
その段階ではまだ諦めていなかった。
小説「関ヶ原」より
・・・・・が、吉継のつぎの行動がはじまった。即座に下知をして退き鉦(がね)をたたかせ、兵をまとめ、前面の敵の藤堂・京極勢をすてて、たったいま右側面にあらわれた小早川の大軍をふせごうとした。
名将という言葉を、この戦場の敵味方諸将のなかでもとめるとすれば、大谷吉継こそそうであろう。かれはこの最悪の場合を想定してあらかじめ陣形に伸縮をもたせ、とくに平塚為広、戸田重政の両人に、その場合の先鋒をつとめるよう意をふくめてあったし、ま鉄砲隊四百を藤川の西岸に伏せてあった。
だがこの後に西軍の敗北を決定的にした裏切りが起きる・・・。
脇坂安治1000、小川祐忠2100、赤座直保600、朽木元綱600の4将(計4300)が続いて裏切り、大谷勢に打撃を仕掛けてきた。
「五助、そろそろ手仕舞いだな」と、吉継は言い、輿をとめるように命じた。
朽木、脇坂まで叛応した以上、大事は去った、と見たのであろう。
・・・・「そろそろ、腹を切る」と吉継がつぶやいたとき、近習の三十人ばかりが、最後の突撃を申し出た。
「無駄だ。それぞれ落ち、命を全うせよ」と吉継はいったが、かれらはきかず駆け出した。吉継は大声でよびとめ、
「駈けるなら駈けよ。ところで、汝らも知っておるとおり、わしは盲である。汝らのせっかくの死戦さが見えぬ。駈ける者は、いちいちわが前へきて姓名を名乗れ」
と身を乗り出した。みなぞれぞれ吉継の輿のまえへ馬を寄せ、名を名乗った。
吉継がいちいちうなずいてやると、かれらは一礼しては敵軍のなかへ駈けて入ってゆく。わずか五万石の小身ながら、吉継はよほど士心を得ていたのであろう。
いつか関ヶ原を一日かけてゆっくりと歩いてみたいと思っている、
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有名な、笹尾山の石田三成陣跡やその前にある決戦地は何度か訪れた事はあるけど、
このときも行ったね⇒2012/04/15
(もう5年以上前になるのか・・・)
大谷吉継陣跡や大谷吉継の墓などは、
ぜひ訪れてみたいんだよね。
【ヒゲ親父】
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風呂読書でボロってますけどね
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オイラの習性で
たびたび図書館から本を借りちゃうんで、
他の本に浮気しちゃって、
時間かかりましたが、
ようやく関ヶ原も終盤に差し掛かっております。
歴史好きのオイラは当然、関ヶ原のあらすじは読む前から知ってますが(エッヘン
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関ヶ原合戦図
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この西軍(石田側)が負けに転じる頃には、いろいろ感銘を受ける文章があります。
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特に・・・、
大谷刑部吉継の自刃までの進行がたまらないのである。
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吉継は、松尾山に陣取る小早川秀秋の15000が裏切るまでを想定内とし、
その段階ではまだ諦めていなかった。
小説「関ヶ原」より
・・・・・が、吉継のつぎの行動がはじまった。即座に下知をして退き鉦(がね)をたたかせ、兵をまとめ、前面の敵の藤堂・京極勢をすてて、たったいま右側面にあらわれた小早川の大軍をふせごうとした。
名将という言葉を、この戦場の敵味方諸将のなかでもとめるとすれば、大谷吉継こそそうであろう。かれはこの最悪の場合を想定してあらかじめ陣形に伸縮をもたせ、とくに平塚為広、戸田重政の両人に、その場合の先鋒をつとめるよう意をふくめてあったし、ま鉄砲隊四百を藤川の西岸に伏せてあった。
だがこの後に西軍の敗北を決定的にした裏切りが起きる・・・。
脇坂安治1000、小川祐忠2100、赤座直保600、朽木元綱600の4将(計4300)が続いて裏切り、大谷勢に打撃を仕掛けてきた。
「五助、そろそろ手仕舞いだな」と、吉継は言い、輿をとめるように命じた。
朽木、脇坂まで叛応した以上、大事は去った、と見たのであろう。
・・・・「そろそろ、腹を切る」と吉継がつぶやいたとき、近習の三十人ばかりが、最後の突撃を申し出た。
「無駄だ。それぞれ落ち、命を全うせよ」と吉継はいったが、かれらはきかず駆け出した。吉継は大声でよびとめ、
「駈けるなら駈けよ。ところで、汝らも知っておるとおり、わしは盲である。汝らのせっかくの死戦さが見えぬ。駈ける者は、いちいちわが前へきて姓名を名乗れ」
と身を乗り出した。みなぞれぞれ吉継の輿のまえへ馬を寄せ、名を名乗った。
吉継がいちいちうなずいてやると、かれらは一礼しては敵軍のなかへ駈けて入ってゆく。わずか五万石の小身ながら、吉継はよほど士心を得ていたのであろう。
いつか関ヶ原を一日かけてゆっくりと歩いてみたいと思っている、
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有名な、笹尾山の石田三成陣跡やその前にある決戦地は何度か訪れた事はあるけど、
このときも行ったね⇒2012/04/15
(もう5年以上前になるのか・・・)
大谷吉継陣跡や大谷吉継の墓などは、
ぜひ訪れてみたいんだよね。
【ヒゲ親父】
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