令(れい)すと雖(いえど)も従わず
「子 曰(のたま)わく、其の身正しければ、令せずして行われ、其の身正しからざれば令すと雖も従わず。」
■その意味は?
孔子(先生)が言われた。
『上にある者が正しければ、命令しなくともよく行われ、正しくなければ、どんなに厳しい命令を下しても、民はついてくるものではない。』
(「論語」一日一言より)
■感想
官と民というよりも、まずは民と民〔人と人〕との信頼関係があればこそであるが、それが多種多様化されれば、その信頼関係は希薄となるは言うに及ばない。
然るに厳罰な法令が求められる社会へと変貌することにはなるが、その怒りの矛先は行政や政府へと向けられ、やがて悲惨な戦争や革命により国は崩壊へと進む。
よって何を以て民と民〔人と人〕との信頼関係を構築すべきなのか、それこそが、 "以和為貴" といえるのではないだろうか。