和貴の『 以 和 為 貴 』

「米朝首脳、板門店で会談」に想う〔3〕

前々回のブログ記事…「米朝首脳、板門店で会談」に想うの中で、香港で起こっているデモについても言及していたので、タイトルとは無関係な部分ではあると思いますが、改めておさらいし直そうと思います。


◆ 「デモ」そのものが民主的ではない

そもそもとして、「デモ」を深く考えたとき、単なる「我儘行為」でしかないという結論に至るわけで、日本人的な視野で世界各地で起こっている「デモ」を考えた場合、やはりそれは違うんじゃないのか、という意識が強いと思われることから、わが国では「デモ」に参加する国民が少ないことはある意味、素晴らしいことだと思います。

如何に虐げられようとも、グッと堪え日々の労働に精を出す…、日本人らしい感覚だと思います。

さて、こうした日本人的な感覚でもって、お隣の国であるシナ香港で起こっているデモを考えた場合、まずはデモに参加する香港市民というのは、自らをシナ人であるという意識があるのか、を問いてみたいが、おそらくはそうした市民は圧倒的に少数であり、尚且つ、ひとりの人間(個人)として自分たちの権利や生活が脅かされることに嫌悪感を抱いた市民が「デモ」に参加しているだけではないのか、と感じてしまうのです。

名目上、1997年1月に英国からシナ中共に返還・譲渡はされたものの、実質的には英国政府の影響化に置かれ、特別行政区としての一国二制度がこれまで続いてはきたが、おそらくシナ中共にとっては何らメリットのないままの返還・譲渡劇だったのではないかと思われるが、細かく述べると長くなるので止めときますが、なんにせよ、一国二制度や一国二通貨という異質極まりない体制というのは、いずれ国家危機の元凶になることは概ね想像がつくはずであり、このことは当時のシナ中共政府も理解していたことだと思われるが、いずれにせよ、香港で起こっている大規模なデモというのは、習近平政権にとっては頭痛の種であることはいうまでもないと考えます。

そんな中、先のG20大阪サミットにおいて経済・貿易摩擦で対立関係にある米中首脳会談が行われ、アメリカによるシナ中共への制裁を緩和するという旨の方針が伝えられ、大ニュースとなりました。

元々、24日に予定されていたペンス副大統領の演説が中止されたことで、何かしら融和的な方向へ向かうのかな、と感じてはいましたが、アメリカ政府が折れた形をとったことに対して非常に驚かされました。

民主党、共和党共にシナ中共に対する制裁を支持していただけに、なぜ?という感じであり、また来年実施される米国大統領選に対する財界に向けてのアピールのように報じる新聞記事もあったが、まさにここで考えられることというのは、民主党・共和党両党が、トランプ政権の対シナ中共対策に完全に一致していることではない、ということです。

また前々回のブログでも述べたように、シナ中共といってみてもその内情は反体制派と反江沢民派で分裂しており、一概にアメリカ政府は…や、シナ中共政府は…ではないということですが、ニュースや新聞の情報だけではどうしても伝わってこないことが沢山存在するのです。

そしてさらに考えを深めていけば、トランプ政権がシナ中共に対する制裁を強めることで誰が最も喜ぶのか。おそらくは反体制派でしょうし、このことは米国内の反共主義を掲げる者たちにも繋がっていくものと想像がつきます。

しかしながら、ウィグルやチベットにおける人権侵害問題を掲げ、習近平政権を糾弾することについては全面的に支持をしますが、様々におこる事柄などをみると、どうしても解せないことが沢山出てくるのです。そんな流れの中で起こった今回のシナ香港でのデモ。

ここでトランプ大統領は習近平政権に対する制裁を緩和することで共産主義体制の維持を図りつつ、反体制派を「共通の敵とする」と宣言したものと考えられるのです。

さらにいえば、トランプ、プーチン、習近平、そして金正恩。この強力な指導者たちによって、「共通の敵」であるディープステートに対峙していく構造が目に浮かんでくるのです。

そして今後シナ中共内では、反体制派によって様々な混乱が生じてくることでしょうが、そもそもとして、反体制派が謂う「民主主義」とはなんであるのかを、注意深く見守る必要があるものと思われます。

この東アジア地域及び東南アジア地域が、中東及び北アフリカ地域のようにならないためにも…。



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コメント一覧

yusuke1012
まさに英国、ひどいですね。しかしながら『英国』と言いましても、『ひとつの…』とは考えにくく、ロヒンギャ問題というのは様々な思惑が交錯するなかにあって、ミャンマーの人々が辛苦を虐げられていることになったと思います。よって私ごとき小さな脳みそでは到底及ばぬことでもあります。しかしながら、第二のパレスチナ問題のようなことにならないため、ここはきちんとした見識が必要かと思われます。
また、仰られますように、シナ中共はいつか崩壊すると私も思います。そのためには国家が膨張する必要があり、膨張すればするほどに崩壊への速度が増していきます。そして崩壊後、goozmakoto様の仰るようにシナは分裂します。ですが最大の問題点は、崩壊後のシナが他勢力の思惑に翻弄されないかどうかだと考えます。シナの人々の幸福が実現されるかされないか、まさにそこが一番のキーワードかと…。
有難う御座いました。
goozmakoto
 大東亜会議の写真の意味、分かりました。今でも英国はミャンマーに干渉するために、アウンサンスー・チー氏を持ち出していますから、前途多難のようです。しかも、英国の分割統治が原因のロヒンギャ問題にアウンサンスー・チー氏が手を焼くと、英国は見放しているようなので、たちが悪いです。支那は欧米の食い物にされたくせに、中共になってからは、欧米流の植民地支配の亜流をいっている始末なので、どうしようもないと思います。支那大陸の王朝は3百年位が限界ですから、共産支那もいつか崩壊します。そのときヨーロッパのような適正規模の国民国家に分裂すれば、支那も国民を幸福にする体制になると思います。しかし、これは小生の妄想です。
yusuke1012
goozmakoto様、おはようございます。

コメントありがとうございます。
goozmakoto様の仰りますように、金正恩氏は北朝鮮領内における絶対的権力というものを保持していないと私は考えております。
そして、現在の最高指導者と地位というものも、いつ、失うことになってもおかしくない状態にあるとも考えております。

そんな中、五月のロシア訪問、サミット前の周さんの訪問、そしてトランプさんの訪問というものを改めて考えてみますと、金正恩氏は大国との外交で以てその地位の確保を狙ったものと思われます。

東西冷戦も終わり、もはや朝鮮半島が南北に分裂している意味を失った昨今、しかし、その体制維持などを巡りあらゆる工作活動が為されているのだと思われ、このことについては我々凡人には決して伝わってくるはずもなく、過去、我々の先人の歴史などを顧みて深く深く探るより他ないという意味において、東亜会議の画像を貼り付けた次第であります。

有難う御座いました。
goozmakoto
 「この東アジア地域・・・北アフリカ地域のようにならないためにも」という言葉から、貴殿の洞察の深さが推察できます。それを云々するのは少ない言葉では無理と思いますので、金正恩についてだけ一言します。小生は、金日成は独裁者の典型だったと思いますが、金正日と金正恩は単なる党の独裁の道具であり、独裁者ではないと考えます。金正日は公然と演説したのは、ただ一度数秒の叫び声が記録されただけです。大衆の前で演説できない独裁者はあり得ないと思います。金正日は、要するに対人的に論理的に話す能力が欠如しているために、まともな会話の記録がないのだと推定します。
 金正恩は、二十代(?)で最高指導者になったとされますが、複雑怪奇な北朝鮮中枢を独裁支配できる力量を備えているとは考えにくいのです。おじや兄を平気で殺すような人物が、プーチンとの会見での怯えた様子は何でしょう。単に他の世襲候補より都合がよかったのに過ぎないのではないでしょうか。もちろん小生には北朝鮮の政権構造など知る由もありませんが。北朝鮮専門家がこぞって金正恩を独裁者呼ばわりしているのを理解できないのに過ぎません。
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