義弟から連絡があり、先週の金曜日妹の見舞いに行ってきた、というか最期の状態の妹に会って来た。兄妹という関係は世間的には「暖かく切ないものも介在する甘酸っぱく深い家族愛・・・」と言ったところなのだろうか?
母親、私の連れあい、妹の夫の母親・・・すべてがギクシャクしていた。軋みの原因の一つは97歳で先年亡くなった母親であることは間違いないが・・・。妹と私の間も何か素直に話せない状態が40年以上続いてしまった。
肝臓癌が大きくなって胃を圧迫しほぼ経口での食事ができない妹。強い痛みに襲われつつ、それでも様々な管に繋がれて何種類かの鎮痛剤を投与されている。でも、意識も明瞭で相変わらず私に対する皮肉たっぷりの口調は全く変わらない。死が迫っていることも皮肉たっぷりに聴かせてくれたし何を言っても素直には返ってこないことに妙に安心した。
義弟は緩和ケア病棟に入れるようお願いしているらしいが、「満室」で入れないと。それでも、見舞いに行った翌日、ナースステーションの隣の重症患者用個室に移るようだ・・・その意味は明白だが・・・
この病院(公立のがん専門病院)のデータを見ると、緩和ケア担当医が介入してから緩和ケア病棟入棟日までは12.1日、がんセンターそのものの在院日数は19.9日。
妹は5日に入院している。緩和ケア病棟に入れることはないかもしれない。緩和ケア病棟は公立と言っても充実した個室の差額はそれなりに高い。さらに家族のための施設は控室も台所もある。広い談話室、食堂、デイサービスの部屋、音楽療法(カラオケも)の部屋などなどもある・・・
多分、強い痛みに苦しんで起き上がることもできない妹には無縁か。緩和ケア担当医が毎日回診してくれるのはありがたいが、今、死に瀕して苦しんでいる妹にとっては無用の世界かもしれない・・・