廃れたエイプリルフールだが恒例の…

これはあるポイントサイトのバナーだが、昨日だけこうなっていた。
見ての通りにタレントのなすびだ。

何年もこことの付き合いがあるとわかるのだ。
「あぁ…今日は新年度のスタート、4月1日か…」と。
昨年はサイトのマスコットキャラの肉まんが発売というやつだった。



今年はなすびが入社したと言う話だった。
馴染みじゃない人は騙されるかもしれない。
だってなすびは電波少年以降は電車男ぐらいしか記憶にない。
なのでタレントを辞めて就職と言うこともありそうだからだ。

しかもこんなに景気が悪ければ、エイプリルフールの余裕もない。
うそも英国のように王室から大好きで洒落が通る国ならあるが、
わが日本は良くも悪くも真面目なので、テレビやマスコミなどが
そんなことやったら大問題。
だから一般的に大人はこの日でもうそはつかない。
せいぜい子どもだけ。私も小学生の頃はそういうもんだとついた。
でも大して面白くもないし、何が楽しいのか？
付くんだったら普段からついているし、
子どもができるうそなどには限界は相当低いので
この日だからと言う特別なうそなど何もないのだから、
この日にうそをと言うことは全く考えなくなるのも当然至極。

そんな子どものころにこの日に辛うじて付いていたうそも
大人や、それ以前に就職難の学生たちまでもが心に余裕などない。
だからその文化を知っている大人が子どもに見せ付けなければ
子どもらには継承されていかない。
だからますます誰も付かなくなっているのだと思う。
多分日本向きの文化ではなかったんだと確実に廃れることだろう。

何せ若者に夢がない。
草食系が増えたのは、女が強いからでも、男が弱いからでもなく
景気が悪いからなんだろうなと思う。
だって仕事やバイトで十分な金が稼げなければ
女にうつつなんて抜かせない。
一人暮らししてれば、家賃に光熱費に食費に雑費。
…女に気の利いた食事やプレゼント！？？
いわゆるケツを追っかけて、何とかして自分のものにしたいと
エロいことのために燃えて突っ走ることは出来ないんだ。
したくても出来ないなら諦めて考えない。
その行く末が草食系だと思うのだがどうなんだろう？
少なからず性欲もあるから求めるし求められれば応えるが
積極的に狩に行くことはしないと言うことなのではないかと。

そうなってくると夢も描くだけ虚しくなる。
だから現実主義になるのも当たり前。
金もろくに稼げなければ、金もかかり責任ばかり持たされる
結婚なんてしたくないって思う。
シたいときは自分でするか、手軽にすむ何かの方法で処理。
そうなると少子化に歯止めどころかますます加速の一途。

付き合ってても、女子も自分が稼げない現状を知っているので、
都市部の子だったら車も必要なく電車で十分と思っている。
男にも贅沢を望まないし、やはり結婚をしたくないと思っている。
子どもはほしいけど金の問題。自分が無理で男も無理なら
産めるはずもなく、金持ちに見初められれば考えるとして、
自分の身近な男子と付き合ってる限りは結婚は考えてない。

こんな閉塞感と言うか、黎明期ともいえないような
どこを這い蹲る日々を何年も過ごしていれば、
親の苦労や先輩たちの苦難を見て、夢を持てないのは当たり前。
政治家と経済界などの大人の重篤な責任だよな。
若者の夢を奪っていることは。

ともかくそんな現状で、エイプリルフールだからって
とりとめもなく意味もないうそをつく人はタダのKYとして
白い目を向けられることは当然だからますます誰も付かないのだ。

そんな背景だからこそ、ある種目立つし、
サイトと言う運営している会社組織がそんなゆとりを見せ付けている様に
天晴れと言う思いを抱くのだ。この余裕ない時代に。
まして他にないので逆に目立つし、爽快感と言うか、清涼剤みたく
何かしらのさわやかな風も感じてしまう。



それがこのなすび入社のうそ話だが、
そのページの最下段にはしっかりとこのようなネタバレを書いていて
うそをうそのまま放置していないのも好感がある。

しかもうそでないのは、東日本大震災の福島に向けての
チャリティイベントで、なすびがエベレスト登頂を目指すらしい。
なすびは福島出身らしいね。
その活動資金をサイトのポイントで募金できるらしい。
直接義捐金などではないのは、電波少年のときのように、
自分が困難に挑戦する姿をストリーミングなどで配信して
被災地の人へ、自分も困難に打ち勝つぞと言う気持ちを…とか、
場所は違っても困難を共有してなどの思いもあろうかと思われ、
なるほどねと思わせるものも今年のエイプリルフールネタには
仕込まれていたのだった。
気になった人はこのサイトで詳細確認を。