先日ふと思いついて、昔撮ったビデオのmp4化した際の備忘録です。
まず、miniDVテープのキャプチャから始めました。
ストックしていたテープをみると、取込み済みで上書きしている様なラベル書き込みがあります、昔、PCがクラッシュした際に飛んでしまったりしたものもあり、残念ながら全てのビデオを残す事はできませんでした。
DVビデオカメラ Panasonic NV-MX5000 の取込みのインターフェースはAV/S端子か、IEEE1394(FireWire、i.LINK、DV端子)ですが、今のPCには付いていません。
家のPCパーツ箱を探した所、PCIインターフェースの1394カードが出てきました。
これを、滅多に使わないWindows 7のPCにインストールし、キャプチャーソフトはArea61 DVビデオキャプチャというのを見つけて使いました。
MiniDV テープ十数本を720x480でAVI取込み後、データをメインのPCに移して、Aviutilでh264 mp4に変換して完了。
次に、更に古いHi8の8mmも取り込もうと、十数年放置してあった8mmハンディイカム SONY CCD-TR1000と、同じく放置のメディアコンバータ DVMC-DA1を引っ張り出して、S/AV端子ーIEEE1394変換して接続、MiniDV同様にキャプチャを試みるも画面表示せず。
流石に壊れたのかと、ビデオカメラのファインダーを覗いてみると、ちゃんと再生画像が表示されています。
幸い機構系は生きている様です。
S端子がダメなのか?と映像もAV端子接続に変えてもダメ。
しょうがないので、昔売られていた据え置き8mmデッキをヤフオクでゲットしようと見てみた所、結構な値段がします。検索していると、据え置きデッキも、古い為に故障が多い様で、個人ブログ記事ではコンデンサを交換して復活させた様な記事もありました。
そんなこんなで、ダメ元でTR1000を分解して、どんな状態になっているかをみてみました。
部品の振動留めのスポンジの類は加水分解してベタベタ、更に分解して行くと見えました。 液漏れしている表面実装の電解コンデンサが!
リードタイプのコンデンサと違い、上面から噴出はありませんが、半田付けされている端子部分が腐食しています。
全て分解したみた所、4枚の基板でコンデンサが吹いている様でした。
一通りオリジナル状態の写真をスマホで撮影し、部品の特定を行います。
コンデンサは手持ちの部品で足りそうです。チップ抵抗は表面のマーキングから、同じく探し出して準備完了。
さて、ここからはダメ部品を半田コテで取り除いていきます。
コンデンサを取り除くと、噴出した電解液で、基板が腐食し、パターンやヴィアが無くなっているところが見つかりました。 腐食した部分をイソプロピルアルコールで洗浄して、パターンの痕跡を辿り、接続を特定するのにしばらくかかりました。
電解液で腐食した場所によっては半導体部分もありましたが、部品の特定ができないので、クリーニングだけして、とりあえずはそのままで進めます。
一通りクリーニングが終わり、次は腐食して無くなった回路の再生です。 手持ちの中で一番細い銅線は0.26mmだったので、それを使ってパターンと、ヴィアを再生し、同じ常数の抵抗を配置、その他のコンデンサも載せ替えてとりあえず完成。
TR1000仮組みして、電源、ケーブル接続して動作確認!
映りました!
確認用に入れたテープが懐かしくて、家族で少し見入ってしまいました。
ところが、少しすると、また画面が映らなくなってしまいました。
電源を入り切りしても復活せず。
暫くほっておいて、再度試したところ映りました。
しかし、少ししてまた映らなくなってしまう。
最初の分解で見た目が悪そうに無かったので、コンデンサを交換しなかった電源基板かも!
と思い、再度分解。
電源基板は金属ケースに入って、はんだ付けで封印されているので、それを再開封。
よく見たら噴いていました。
これで、5枚の基板のコンデンサが噴いていたことに。
他にCCD基板にもアルミ電解コンデンサが載っていましたが、噴いてはいない模様だったけど、念のため手持ち部品で足りそうなものは交換しておきました。下の写真はCCD基板のオリジナル状態。はんだ付けがメチャいい加減!
修理交換後の基板
全部の基板写真は撮り忘れました。
これらの修理の結果です。
とりあえず、AV端子からの映像、音声出力は回復し、長時間の再生も問題無し。
無事、8mmビデオ約20本の吸い上げに成功しました。
ビデオカメラのカメラ機能ですが、何となく動いている様でも、AFは怪しい。
そもそもレンズが曇ってしまっていて、まともな画は撮れそうにないので、これで良しとしました。
また、S端子は回路/端子のせいか?、古いケーブルの接触不良か、回復せず。
で、ビデオの取り込みが終了したので、また、長い眠りについて頂きました。
もう、電源を入れる事はないかもしれませんね。