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100分de名著「風と共に去りぬ」第四回最終回

2019-01-29 | 芝居


本作(風と共に去りぬ)はスカーレットと男性たちの恋愛関係ではなく、彼女とメラニーの関係こそを主軸に読むべきではないだろうか?(引用)
この本とても面白かったです。
しおり挟んでいるのは私が好きな第五章。著者の先生、おたく文化にも詳しく的確な引用。




100分de名著風共最終回
面白かった。
今まで「大恋愛小説」みたいな扱われ方をしていたけれど、スカーレットは「大恋愛オンチ」なんですよ、って鴻巣先生の解説に思わず笑ってしまった。

実際スカだけでなくみんなものすごい不器用です。レットなんてミスター大人の大恋愛、みたいな顔してるけど、
スカーレットが事業成功してお金持ちになったら
「もうぼくちんに頼ってくれなくなる」
とおもって焦ってプロポーズに行くって、
考えてみればほんと可愛らしい少年みたいなおっさんです。
まあ嫉妬からとはいえ性の喜びをスカーレットに教えるシーンなどはすごーくおとな。どきどきしましたがね

けどスカーレットが心はアシュリのものなんだという思い込みぐるぐるからまったく救われなくて、
(アシュリも悪いよ。僕に美人が惚れている、ってさぞかし自尊心くすぐられたよなー。メラニーとは家系からほぼ決まった従兄妹婚してて、いわゆる大恋愛じゃないから?)
メラニーたんに「いいこちゃん」してもらいに行くところなど
レットだってミスターおとなの大恋愛ではなくただのプリンが大好き男の子なんですよね

けど最愛の娘ボニーちゃんを亡くしたときも妻に頼れずメラニーに縋るしかなかったのは気の毒とは思いつつ
「いや、そんな女に惚れたのが俺だ」だったんだよね、
元々「破天荒な女が好きな常識はずれな俺」が「好き」だったのよねと思う。
どっちも満たす女がいなかったから、無頼な俺、に見えるほう選んだんでしょ。


スカーレットは最初の夫とも次の夫ともちゃんと子供を作ってて、メラニーとちがって超安産で「私子供産んでたっけ。忘れてたわ」って思うくらい情が薄い。
レットはボニーだけでなく連れ子も可愛がるから子供好きなんでしょう。
貴族と庶民が結婚しちゃったようなものなのかしら。

って私アシュリもレットもあまり好きじゃないので意地悪な見方をしてしまいます。



番組も本もとても楽しかった
こんなに私の心にはまる風共読み解き番組、そして本はなかったです。
メラニーフューチャーがうれしい。どうも侮られがちだったから。
黒メラニーを世に知らしめてくれてありがとうございますって言いたい。そうです。畏怖を持って聖母にはひれ伏すのよ。

鴻巣先生の講義を大学生になって受けたいです。きっと楽しい。