ヘルメスの「エメラルド・タブレット」全文

こは偽りなき真実にして、確実にして極めて真正なり。

唯一なるものの奇跡の成就にあたり、

下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如し。

万物の「一者」の考察によってあるがごとく、万物はこの「一者」より

適応によりて生ぜしものなり。

「太陽」はその父にして、「月」はその母、「風」がそを己が胎内に宿し、

「大地」が乳母となる。

それは万象の創造の父である。

その力は、「大地」の上に完全たり。

その力が「大地」に向かえば、「大地」より「火」を分離し、
粗大なるものより精妙なるものを分離すべし。

大賢を持って、そは「大地」より「天」に静かに上り、再び降る。

優れるものと劣れるもの、その力を二つながら受け入れん。

かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、ゆえに暗きものは全て汝より飛び去らん。

そは万物の最強のものなり、何となれば、あらゆる精妙なものをも圧倒し、
あらゆる固体に浸透せんからである。

かくて、世界は創造されり。

かくのごときが、ここに指摘されし驚くべき適応の源なり。

かくて、世界智の三部分を有するがゆえに、ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれけり。

「太陽」の働きにつきて、我が述べたることに、欠けたることなし。

究極の錬金術の奥義を示したヘルメスの「エメラルド・タブレット」とか言いますが…

確かに、正しく読めれば（正しく読める人はまずいないでしょうが）そこに記されていることは「基礎的な普遍真理」です。

基礎は本当に大事です。ですが、エメラルド・タブレットが、実は子供にでも分かる簡単な書き方で書ける内容を、わざわざ難解な書き方をしているのは、その著者に神の御意志が明確には見えていなかったせいでしょう。

（あ、そのエメラルド・タブレットに書かれている「基礎的な普遍真理」については、いつも私が繰り返ししつこくこのブログに書いていることと同じですので、詳しく再解説することは時間の都合上ここでは割愛させて頂きます。あ、でもやはりエッセンスだけ箇条書きして以下に載せておきます。それならあまり時間がかからないので）

・3次元にいるみんなの運命は、実は4次元の魔界にコード（支配コントロール）されているよ。

・もし真の奇跡（エネライド）を成就したいと思うのなら、それには天の神様の御意志をちゃんと地上で実行に移さないと全然ムリだよ。

・太陽と月（の2つのコード）は特に重要だよ。

・あと、自然も大事だよ。

・自然のエレメントは地・水・風・火からなるよ。どれも特別だけど、錬金術の最高上級レベルは、火の霊（＝300＝タロット20番〈最後の審判〉）に関わっているよ。

・エネルギーも物質も、すべては循環し続けることで、それに関わる世界とすべての生命のいのちを保っているよ。

・ただ、その中には「悪いもの」と「良いもの」の二種類があるんだ。つまり、悪いエネルギーと悪い人間、良いエネルギーと良い人間、その四種類があるんだよ。

・悪い人間は、その生命と自然が命がけで支え合って織りなす地球の持続的循環（愛餐　アガペー）に参加することをしないで、ただ一方的に他の生命を、自分の欲や金やその他の不当な理由で殺し、自然環境を汚染破壊利用し、人からはエネルギーや権利やお金を奪うんだよ。自分だけは何の損害も被らずに、無傷なままで、延々と「いいとこ盗り」だけをするんだ。

・そんな中、かつてすべての正しい生命の核に具わって輝いていたマヌポース（火光、神の光のかけら）は、いまやコード130の水の雫となって地の表や宙の上を悲しげにさまよっているよ。だけど、その命の核を見つけて自分の胸の中に宿し再び燃やせた者は、三重に偉大な（トリスメギストス）最高の「知と力と光」に与ることができるよ。

解説以上。


さて、基礎の次に来る錬金術の応用編（錬金術の上級の理解）は、以下の2コードを読んで理解すれば、それでもう習得です。


・ルナーコード131「天使と悪魔が、この世の幻と苦楽を創り出している一つの偉大な力が持つコイン（お金）のような両面を、一人の個人に代わる代わるに見せている」

・ルナーコード169「根源的なエリクシール（スピリット、汚染物質）を、それが閉じ込められている物質の檻から解放し、その後に新たな霊的肉体の中に再固定することによって、この世で虐げられている全存在に真の生命の奇跡と救済をもたらすために、言葉の不自由な中世の錬金術師が、幾つもの古文書を参考にしながら、天秤で塩と硫黄の比重を計り、次いでフラスコでの水銀（賢者の石、猛毒、汚染物質）の蒸留を始める」

131＋169＝300＝物質世界の権力の頂点

私は「個」の視点、「個」の欲で世界を見たことは、「道」に入って以来一度もないんですよ。

私が人を誉めるのも、人を非難するのも、だからすべて私個人の「動機」によるものではなく、自然と宇宙の「視点」、そして神の「大望」（万物調和大救済の大欲）の故からなのです。

従って、仮に、自然・宇宙を統べられる神の願いが、私個人の感情とは異なったり、あるいは、神の望まれることが私のメリットや金銭的利益をたとえ損ねる場合でも、私は「個」ではなく、神が告げる「普遍」の真理のほうに一切の迷いなく従います。

だから、自然も宇宙も神も無視して、ただ自分の視点からだけ、自分の損にはならない範囲でだけ、「本当の自分」とか「あなたはそのままで完璧」とか「真我」とか「愛・光」とか「マジ地球」（笑）とか好き勝手言う人たちには、もうなんというか…ただただ呆れます。

昨今のスピ…まあ、99％の伝統的宗教や古代〜近代〜現代の神秘主義関係の書物も含めての話なんですが、実際のところはですね、そういった本を読むよりも、よくできた「マンガ」を読んだほうがはるかにタメになるというのが現実ですね。

あ、ちなみに小説はダメですね。あれはなんというか…時間を費やすほどの価値なんて、まずないですね。